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“非効率”なブライダル企業が、コロナ禍でもいち早く黒字化できそうな理由:結婚式が激減(3/4 ページ)
コロナの影響でウェディング業界が苦しんでいる。そんな中“非効率”なサービスを提供していたある企業がいち早く黒字化しそうだという。なぜなのか?
差別化のために丁寧なサービスを提供
ブラスは、河合社長自身が1998年に創業した。後発だったこともあり、差別化のために丁寧なサービスへのこだわりが強い。
同社は1カ所の店舗(式場)で、同時に複数の挙式を開催しない運営を行っている。式場を”貸し切る”ことで、より丁寧な心のこもった挙式サービスを提供する。コロナ前の数字ではあるが、筆者が試算したところ、同社における1店舗当たりの年間挙式数は約150だった。一方、競合他社は、1店舗で複数の挙式を同時刻に行うため、200〜400という水準だ。
ビジネスにおいては、資産を効率的に活用するのが鉄則だ。競合他社は、店舗内で同時に複数の挙式を開催することで、効率的な事業資産の活用を実現している。
しかし、ブラスは、この非効率さゆえに、第3波、第4波にさらされ、挙式件数が増やせない事業環境の中でも、利益を残せるのである。
ブラスは、オリコンの顧客満足度調査「ハウスウェディング部門」において、3年連続で顧客満足度1位を獲得している。これは、他社がやりたがらない非効率な戦略を採用することで、顧客が満足するサービスを提供できた結果だ。
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