「鬼滅」の大ヒットに恵まれた東宝が決算を発表 通期の結果は?:コロナの影響大(1/3 ページ)
東宝が通期の連結決算を発表した。『鬼滅の刃』の大ヒットに恵まれたが、業績はどうだったのか?
東宝は4月13日、2021年2月期の連結決算を発表した。売上高にあたる営業収入は1919億円(前期比27.0%減)、営業利益は224億円(57.5%減)、経常利益は242億円(56.1%減)、純利益は147億円(59.9%減)だった。
同社の主力事業である映画・演劇事業は新型コロナウイルスの影響を大きく受けた。
ヒットに恵まれるも映画事業は苦戦
20年12月1日以降、映画館では通常営業(全座席販売・座席での飲食可)を行ってきた。しかし、21年1月の緊急事態宣言を受け、営業時間の短縮やアルコール類の時短販売を行った。具体的には、東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県では1月9日〜3月7日に緊急事態宣言を受けた対応を行った。また、栃木県(2月8日解除)、愛知県、岐阜県、大阪府、京都府、兵庫県、福岡県では1月13日〜2月28日に同様の対応を行った。
コロナの影響で映画館の運営には制限が多かったが、21年2月期はヒット作に恵まれた。興行収入が多かった作品としては、20年7月公開の『今日から俺は!!劇場版』(53.7億円)と『コンフィデンスマンJP プリンセス編』(38.4億円)、同年8月公開の『映画ドラえもん のび太の新恐竜』(33.5億円)、同年10月公開の『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』(391.4億円)、同年12月公開の『新解釈・三國志』(40.1億円)などが挙げられる。興行収入10億円以上の作品数は14だった。
鬼滅の刃という超ヒット作に恵まれたものの、第1四半期における映画館全面休業、期待された洋画作品などの公開延期、緊急事態宣言の再発出による時短などが影響し、映画事業の営業収入は1162億円(32.8%減)、営業利益は104億円(69.5%減)と大きく落ち込んだ。
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