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ビットコインは目の上のたんこぶ、人民銀幹部「暗号資産は投資商品」発言の真意浦上早苗「中国式ニューエコノミー」(2/5 ページ)

人民銀の幹部が4月18日デジタル資産について「投資商品」との見解を示した。仮想通貨交換所・コインベースの米国上場、ビットコインの値上がりも重なり、中国でも仮想通貨“解禁”への期待が高まっている。しかし仮想通貨取引・利用を全面禁止している中国政府が、デジタル人民元以外のデジタル通貨を許容することは当面なさそうだ

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大学、LCCでデジタル人民元導入

 4月2日、中国の名門大学・中国人民大学でデジタル人民元の導入が始まった。最初は来客が比較的少ない記念品販売店で決済を受け付け、校内のスーパー、飲食店に広げていくという。

 上海では5月初旬の大型連休に大規模な消費キャンペーンが展開され、期間中は出前アプリにデジタル人民元での支払い機能が追加される。日本にも就航するLCCの春秋航空も、自社のアプリでデジタル人民元決済サービスを導入した。


中国人民大学でデジタル人民元の導入が開始されたことを伝える、大学事務局のサイト(中国人民大学后勤集団

 中国では、20年10月の深センでの市中実証実験を皮切りに、さまざまなシーンでデジタル人民元の実装が進んでいる。そのペースは多くの日本人が思っているより随分速い。

 中国中央銀行の李波副総裁は4月18日、中国で開かれた経済会議「博鰲(ボアオ)アジアフォーラム」年次総会で、「デジタル人民元全面導入のスケジュールはまだ確定していない」としつつも、試験導入都市、利用シーンを広げていく第1段階を経て、22年の冬季五輪では外国人選手や記者も使える第2段階に移行、その後、法律や監督体制を整備した上で全面導入する計画を紹介した。

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