キリンVS. アサヒ 自宅の「あわ」を制するのは、どっちか:週末に「へえ」な話(1/3 ページ)
2021年上半期の流行語大賞は「あわ」ではないか。そう感じさせられるほど、キリンとアサヒがビールの「あわ」にこだわっているのだ。どういうことかというと……。
2021年上半期の流行語大賞は「あわ」で決まり――。そう感じさせられるほど、今年のアサヒビールは「あわ」にこだわっているのだ。
「はいはい、例の『生ジョッキ缶』でしょ。フタを開けると“あわ”がモコモコ出てきて、生ビールの味わいを楽しめるやつね」と思われたかもしれない。4月6日にコンビニで発売したところ、売れに売れて、2日後に販売を一時休止。スーパーなどでの販売は20日からなので、準備期間は2週間もない(関連記事)。
「本当に大丈夫かな?」と思って、同社に聞いたところ「準備はできている」とのことだったので、ビール好きの筆者も「ま、落ち着いたタイミングで買えばいいや」とでーんと構えていたら、翌日には販売休止に追い込まれているではないか。しかも、再発売は6月中旬以降だそうで(数量限定)。“あわあわ”と焦りのようなものを感じているが、本コラムで伝えたいのは「生ジョッキ缶」のことではない。5月に「あわ」をウリにした商品が登場するのだ。その名は「ドラフターズ」である。
ドリフターズではなく、ドラフターズとはどんなサービスなのか。ビールサーバーを貸し出して、ビールを定期配送するサブスクリプションである。届けるビールは「スーパードライ」。市販されている「ミニ樽 2リットル」(1本)を毎月2回配送する。この話を聞いたとき「家庭用のサーバーなので、簡易的なモノでしょ」と思っていたが、違う。業務用をベースに開発していて、ビールは居酒屋などで提供している温度(4〜6度)を保つことができる。また、氷点下の温度まで冷やした「エクストラコールド」と同じ温度(ー2度〜0度)に冷やす機能も備えているのだ。
価格は月額7980円。内訳をみると、サーバーレンタルを含めた基本料は2990円、ビールは4990円。「2本でジョッキ16杯分を楽しめる」(同社の担当者)ということだったので、1杯あたり499円。「うーん、その値段なら店で飲むな」と感じられたかもしれないが、追加分は1本1980円なので、1杯あたり415円になる。もう1本追加すると……(あとは計算してくだされ)。
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