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『ヤングジャンプ』編集者に聞く、スタートアップ漫画『スタンドUPスタート』ヒットの舞台裏ビジネス漫画のヒット術(4/5 ページ)

『週刊ヤングジャンプ』に連載中の『スタンドUPスタート』は、生きづらさを感じている人たちが「スタートアップ(を起業)しよう!」と主人公から誘われ、起業を通して自由な生き方を獲得していく漫画で、スタートアップをテーマにした点で注目を集めている。集英社の『週刊ヤングジャンプ』副編集長の春日井宏住氏と担当編集の塚本剛平氏などにヒットの舞台裏を聞いた。

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Slackで打ち合わせ キャラクターを通して起業を伝える

――打ち合わせはどのように進めているのですか。

上野: 基本的にはSlackを使って福田先生や塚本さんとやりとりをしています。たまにZoomを使うこともあります。

――Slackを使っているのは、上野さんの提案ですか。

上野: スタートアップが使っているのはSlackが多いと紹介したら、福田先生に「使ってみたい」といわれて始めました。私は友人から聞いて面白かった話やネタになりそうな情報を、常々Slackで伝えています。ボールを投げっぱなしにしている感じですね。

塚本: このことをもっと知りたいと思った時に上野さんに聞くと、現場の最前線の情報を教えていただけるので、上野さんのネットワークのすごさを日々感じています。

上野: 私が全てに精通しているわけではありませんが、幸いにしてグロービスは卒業生6000人のネットワークがあります。ビジネスをしている人があらゆる業界にいますので、質問すると快く答えていただけますね。

――ビジネスや起業を漫画にするのは抽象的、説明的になりがちで、難しいのではないかと思います。どのような工夫をして読者に伝えているのでしょうか。

塚本: スタートアップのことを学習漫画のようにしっかり解説するのは、難しいかもしれません。『スタンドUPスタート』では、それぞれの問題を抱えたキャラクターがスタートアップをすることによって、前向きになっていく様子を描いています。先ほど田久保先生が「経営学は人間理解学」とおっしゃっていましたが、ちゃんと人間を描いているので、起業の仕組みを知らない普通の人にも、共感して楽しんでいただけていると思っています。

上野: 福田先生の構成力はすごいですね。引っ掛かるところがなく違和感なく読めますし、この少ないページ数にたくさんのネタを入れていて、すごいなと毎回うなっています。

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それぞれの問題を抱えたキャラクターがスタートアップをすることによって、前向きになっていく様子が描かれる

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