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コロナ禍でも従業員が結束して客数2倍! “収束後”を見据えて飲食店が取り組むべき「重要事項」とは:アフターコロナに備える(4/6 ページ)
度重なる緊急事態宣言で飲食業界が苦しんでいる。こんな時だからこそ、「ビジョン」が大切だと筆者は主張する。危機を乗り切り、アフターコロナを勝ち抜くために何が必要なのか。
超人材不足時代に備えて飲食店がやるべきこと
アフターコロナの「超人材不足時代」に備え、今から飲食店がやるべきことは何でしょうか?
「非アルコール業態を展開する」
「スタッフの給与を見直す」
「省人化を進める」
確かに、上記のような対策もあるかもしれませんが、私はそれよりももっと大切なことがあると思っています。それは「経営理念」や「経営ビジョン」の再浸透です。
「なぜ、今さら経営理念?」と思う方もいるかもしれません。しかし、コロナ禍のような状況において、働くスタッフにとっては先が見えないことの不安はとても大きいものです。
経営者自身も大変な状況かもしれません。しかし、自社の存在意義や在り方(経営理念)、将来に向けてどのような目標で事業活動をしていくのか(経営ビジョン)を明確に打ち出していくことが重要です。
私はよくこれを「船の航海」に例えて説明しています。経営者はいわば船長であり、船長は羅針盤(経営理念)を示した上で、船員(スタッフ)と共に目的地(経営ビジョン)に向かって大海原を航海(店舗営業)していくことが大切です。「羅針盤が無い」「目的地が分からない」船には誰も乗りたがらないのです。
コロナ禍という「大荒れの時代の航海」だからこそ、こうした羅針盤と目的地=経営理念、経営ビジョンがより重要です。
ただ航海にはガソリン(キャッシュ)が必須です。長引くコロナ禍でキャッシュが少なくなっている企業に関しては、いったん航海を中止して岩陰に身をひそめることも必要です。
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