2015年7月27日以前の記事
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内燃機関から撤退? そんな説明でいいのかホンダ池田直渡「週刊モータージャーナル」(3/8 ページ)

ホンダは新目標を大きく2つに絞った。一つは「ホンダの二輪・四輪車が関与する交通事故死者ゼロ」であり、もう一つは「全製品、企業活動を通じたカーボンニュートラル」。そして何より素晴らしいのは、その年限を2050年と明確に定めたことだ。ホンダは得意の2モーターHVである「e:HEV」を含め、全ての内燃機関から完全卒業し、EVとFCV以外を生産しない、世界で最も環境適応の進んだ会社へと意思を持って進もうとしている。

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質疑応答

Q ずいぶんと踏み込んだが方策はあるのか?

A 2050年カーボンニュートラルを達成するということは、すでにF1撤退の発表から決めていました。それを必ず達成するということを前提にしますと、クルマの保有を約10年と見ますと、40年には新車から出るCO2をゼロにしなくてはなりません。今手の内にある技術でそれを達成できるのは、EVもしくはFCVということになります。ですから今日はEVとFCVというような表現をさせていただきました。

 しかし、まだ20年ありますので、これからまた新しい技術ができれば、そういうものも加わると思いますが、今日の時点ではあまりボケないように、敢えて今手の内にあるEVとFCVという言い方をしております。2050年カーボンニュートラルという目標においては、先送りにして最後で辻褄(つじつま)を合わせることはできないので、政府提案の13年比で30年に46%削減という目標は極めて妥当な数字であると思います。非常に厳しい高い目標ではあるかとは思いますが、ホンダとしても全面的に支持するとともに、全力を挙げて達成に向けて取り組んでいきたいと思います。

 課題はないのか? と問われますと、当然あります。例えば原材料を含めたバッテリーの調達といった問題については、これだけでも相当ハードルが高いと考えています。中国や北米など地域地域ごとにいろいろな作戦が必要かと考えておりますので、鋭意進めているところです。技術進化ということも当然ありますので、全固体電池などの技術ができればいろいろなシナリオも変わってくると思います。課題はたくさんありますが、一番重要なのは、2050年にカーボンニュートラルを目指すんだということで、そこを目指すということで新たないろいろなシナリオなり技術ができてくると思っています。

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