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強すぎる「スシロー」 コロナ禍なのに6カ月で24店舗オープンという“大躍進”:好調の要因は?(2/3 ページ)
コロナ禍で多くの外食チェーンが苦戦している。しかし、スシローの運営会社の業績は絶好調だ。どのような施策が支持されているのか。
既存店も好調
売り上げ増の要因は新規出店だけではない。既存店も好調だった。
国内の既存店売上高は上半期全体で前年同期比1.7%増だった。コロナ禍の影響で営業時間などに制限があったため、イートインの売り上げは前年を下回った。一方、テークアウトやデリバリーの売り上げが伸長した。
テークアウトの売り上げを伸ばすため、同社はスシローの店内に土産ロッカーを設置。118店舗(全店の20%)に導入している。このロッカーは、専用のアプリなどで事前に注文・決済すると、店員と接触することなく商品を受け取れるのが特徴。好きな時間に受け取ることができる利便性を提供している。9月までに150店舗以上に設置する計画だ。
店員と接触することなく、お客を席まで案内できる「自動案内」システムの導入も進めている。20年4月に導入していたのはわずか6店舗だったが、21年3月には308店舗にまで増加。9月には400店舗以上に導入する計画だ。
これらの非接触を実現する設備やシステムは、店舗の人手不足を解消する手段として導入が進んできたという側面もある。それが、コロナ禍で顧客に支持される要因になった。
デリバリーに関しても、新しい取り組みを進めている。ウーバーイーツや出前館といったデリバリー業者がカバーできないエリアを中心に、自社デリバリーサービスを29店舗に導入した。
こうした取り組みを進めた結果、イートインの売り上げが半分程度になる店舗もあったという。
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