すぐに完売! 1枚焼きの「ホットサンドソロ」は、どうやって開発したのか:週末に「へえ」な話(3/4 ページ)
食パン1枚でつくるホットサンドメーカーが売れている。その名は「ホットサンドソロ」。新潟県にある「燕三条キッチン研究所」が開発したアイテムだが、どのようにしてつくったのか。担当者に話を聞いたところ……。
“ホット”な人気は続きそう
さて、商品は完成した。2019年10月に発売したわけだが、売れ行きはどうだったのだろうか。「まったくダメでした。月に数台しか売れないことも」(小川さん)。そんな状態が半年ほど続き、翌年4月、購入者がTwitterでホットサンドソロを紹介したところ、大量の「いいね」がついた。
その後、店頭でもECサイトでも注文が殺到し、400〜500台の在庫があっという間になくなってしまう。現在は数量限定で予約を受け付けているものの、すぐに完売してしまう状況で、この“ホット”な人気はしばらく続きそうだ。
ところで、大阪出身の筆者として、気になることが一つある。全国的に食パンは「6枚切り」が主流だそうだが、関西は違う。厚めのパンを好む傾向があるのだ。敷島製パン「超熟」の売り上げを見ると、関東では「6枚切り」が57%を占めているが、関西では「5枚切り」が46%で最も多い。
Jタウンネットが実施した調査でも、興味深い結果が出ている。何枚切りのパンが好きですか? という質問に対し、「5枚切り」(28.7%)と「6枚切り」(26.3%)は拮抗しているが、筆者が気になったのは「4枚切り」である。なんと、19.4%もいるではないか。
ホットサンドソロで「分厚い4枚切りのパン」を焼くことができるのかどうか聞いたところ、「新潟県民の多くは6枚切りを食べているはず。個人的に4枚切りを食べたことがなくて、商品はその厚さに対応できる設計になっていません」(小川さん)とのこと。
関連記事
- 「緊急事態宣言下に通勤する人」を叩いても、テレワークが普及しない根本的な理由
緊急事態宣言が発令されたにもかかわらず、通勤列車を見ると、たくさんのビジネスパーソンが乗車している。テレワークを実施している企業が増えているはずなのに、なぜ会社で働く人がたくさんいるのか。コロナに対して危機感が乏しいわけでもなく、慣れているわけでもなく……。 - あわあわあわ! なぜアサヒビールの「生ジョッキ缶」から、泡が次々に出てくるのか
缶のフタを開けると、泡が自然に発生するビールが登場する。アサヒビールは4月に「生ジョッキ缶」を発売。缶ビールといえば泡がたたない構造をしているのに、なぜこの商品は泡が出てくるのか。同社の担当者に開発秘話を聞いたところ……。 - 日本のアニメは海外で大人気なのに、なぜ邦画やドラマはパッとしないのか
『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』が米国でもヒットしている。このほかにも日本のアニメ・マンガは海外市場で勝負できているのに、なぜ邦画やドラマはパッとしないのか。その背景に、構造的な問題があって……。 - 「世界一勤勉」なのに、なぜ日本人の給与は低いのか
OECDの調査によると、日本人の平均年収は韓国人よりも低いという。なぜ日本人の給与は低いのか。筆者の窪田氏は「勤勉さと真面目さ」に原因があるのではないかとみている。どういう意味かというと……。 - 想定の3倍は売れた! 「ラーメン自販機」が盛り上がりそうな、2社の動き
「ラーメン自販機」が盛り上がるかもしれない――。いまはまだまだだが、ひょっとしたらひょっとして、と感じさせられる動きがあるのだ。その動きとは……。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.