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コロナ禍で、なぜ「高級スポーツカー」が売れているのか:世界を読み解くニュース・サロン(1/4 ページ)
海外で、高級スポーツカーが売れているという。コロナ禍、多くの日本企業は苦戦しているのに、なぜ高級車が売れているのか。
新型コロナがまん延し、経済が停滞しているわけだが、自動車の売れ行きはどうなっているのか。
2020年、日本国内の車の販売台数を見ると、19年よりも大きく減っている。自動車サイト「webCG」によれば、「登録車が前年比12.2%減の247万8832台、軽乗用車が同10.0%減の133万1149台、輸入車が同14.7%減の25万4404台にとどまった」(参照リンク)という。
その傾向は、車社会の米国でも同じだ。ジェトロ(日本貿易振興機構)によれば、米国の自動車販売数は「前年比14.5%減の1458万541台と記録的な減少になった」とし、「2020年の生産台数は前年比17.6%減の880万5575台となった」(参照リンク)という。
新型コロナの感染拡大を受けて、新車の販売台数は大きく減少したものの、その後は全体的に“回復傾向”が続いている。例えば、5月11日に発表されたトヨタ自動車の決算をみると、下期に巻き返していることがうかがえた。
そんな中、世界の自動車業界で奇妙な現象が起きている。なぜか高級スポーツカーの売れ行きが好調だというのだ。メーカー全体の売り上げをみると、コロナ発生当初に工場を閉鎖したこともあって前年比で若干落ち込んでいるのものの、超高級車などは伸ばしている。米国だけの売り上げをみても、20年第4四半期には、価格が8万ドル以上の車は前年比2倍に、10万ドル以上の車は63%増だという。
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