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ハラスメント専門家から見た、リモハラの境界線:上司の悩み(3/3 ページ)
もはやニューノーマルの代名詞ともなったリモートワーク。一方で社員と管理職間では新たなハラスメント論争「リモハラ」問題も起こっています。超大手官公庁や企業、中小零細サービス業界まで、危機管理の専門家としてハラスメント防止の伝道をしている筆者が解説します。
5.ハラスメント問題の責任は誰?
考えてみれば、いずれもリアルな職場であればここまで注目されないか、そもそもそんな行為がなかったものが、リモートという新たな環境であぶり出されたと言えるでしょう。
ただ、上司・管理者のほとんどの方は、上記のようなハラスメントの認識を持たずに行為に及んでいるはずです。ちょっとした会話のきっかけ、冗談、軽口の一環という程度ということです。
私が本格的に顧問先で聞き取りしたケースで、ハラスメントの意図があったことを認めた人は一人もいません。ハラスメント対応は道徳が目的ではなく、企業組織のリスク管理です。
「そんな意図はなかった」が通じないため、数々のハラスメント問題が起こっています。ハラスメント対策は絶対に、職場現場では解決できません。経営者、経営管理部門の責任であり、専権事項なのです。
特に社長は一義的にハラスメント問題の責任を負い、発生すればその被害を直接受ける立場であることをぜひ自覚していただきたいと思います。(増沢 隆太)
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