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ワクチン接種のミス報道が、危機管理上喜ばしい理由:褒めたい(2/2 ページ)
コロナ対応の切り札として、菅政権だけでなく世界が取り組むワクチン接種。しかし本格的な大規模接種がやっとのことで始まった日本では、連日保管や接種時のミスでワクチンを廃棄したなどのニュースを見ます。危機対応の視点でこのことを褒めたいと思います。
最も恐ろしいのはミス隠し
恐らく現場の担当者はとんでもなく叱責されているのでは? と想像しますが、本来は「よくぞ勇気を出して申告してくれた」と褒めるべきなくらいです。
このような凡ミスはどこでも発生する可能性があり、こうして報道されることで明日はわが身と少しでも注意力が上がるなら、危機への防御としてきわめて生産的といえます。
一番恐いのは本人だけでなく、中間管理職などが保身の走り、ミスを隠すこと。ミスは公になることで抑止力として昇華できますが、ミス隠しは恐ろしいマイナスにしかなりません。
どうか報道機関の皆さん、今後もミス報道をしてください。そして何より現場で戦っておられる医療受持者の皆さん、皆さんのお力で日本は救われる可能性があるお仕事です。ぜひミスがあっても、それを他の現場への警鐘ととして有効に生かすことにご協力ください。
そして何より、全体成功率と比べ、宝くじ当選レベルとまで言われるわずかな重篤副反応をギャーギャーわめいてワクチン否定する方。どうぞ今のまま自粛生活をお続け下さい。私たちは社会全体を守るため、ワクチン接種で社会に貢献したいと思います。番が来れば一刻も早く接種して自分と社会を守りたいと思っています。(増沢 隆太)
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