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働く女性の57%が「2年以内の退職」を検討 :ワークライフバランスが悪化(1/2 ページ)
デロイト トーマツ グループは、働く女性を対象に実施した世界調査「Women @ Work: A global outlook」の日本版を発表した。ワークライフバランスの悪化などによって、回答者の57%が「2年以内の退職」を検討していることが分かった。
デロイト トーマツ グループは6月22日、働く女性を対象に実施した世界調査「Women @ Work: A global outlook」の日本版を発表した。パンデミックによるウェルビーイング(「幸福」「健康」という意味)の低下やワークライフバランスの悪化により、回答者の57%が「2年以内の退職」を検討していることが分かった。
今後どの程度現在の会社で働く予定か
日本で働く女性500人に「今後どの程度現在の会社で働く予定か」を聞いたところ、57%が「2年以内(うち2%が会社都合)」、20%が「2〜5年後」の離職を検討していると回答し、「5年以上同じ会社にとどまる」と回答した割合はわずか3%だった。
これは日本だけでなくグローバルでも同じ傾向で、その理由としてパンデミックに起因する「ワークライフバランスの悪さ」(23%)や「家事育児などの負担の増加」(10%)を挙げる声が多かった。
パンデミック前後での変化
日本では自身のワークライフバランスについて、パンデミック前は69%がポジティブ(「良い」 または 「非常に良い」)と評価していたが、パンデミック後は43%に減少した。さらに、ウェルビーイングのポジティブな評価は精神面が69%から38%に、身体面が66%から46%に下がり、より根源的な課題として浮かび上がっている。
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