ニュース
ヤフー、民間との契約100%電子化 手続きが「数日」→「数分で完了」に:コストも7割減
ヤフーが、民間取引先との契約手続きを100%電子化。押印のための出社が不要になり、契約1件当たりのコストを約7割削減。契約手続きも迅速化できたという。
ヤフーは6月24日、民間取引先との契約手続きを全て電子化したと発表した。リモートワークの障害となる“押印のための出社”が不要になり、契約1件当たりのコストを約7割削減したほか、契約手続きの迅速化も見込んでいる。
同社では従来、紙の契約書の場合、印刷や押印、郵送にかかわる人件費、郵送費・収入印紙代など、契約1件当たり約4200円の費用がかかっていた。今回の電子化によって1件当たり約1200円に抑えられるという。
押印のために書面を取引先に郵送する必要もなく、これまでは少なくとも数日かかっていた手続きが数分で完了するようになった。
昨年7月、ITmedia ビジネスオンラインのインタビューに対し、ヤフーの黒岩高光氏(経営支援部長)は「契約締結の遅れによって事業のスタートが1週間、2週間と遅れていくと、億単位の損失になるケースもある。そういうことが積み重なっていくと、年間で数十億円のマイナスになる恐れがある」と説明。電子化を推進する方針を示していた。
関連記事
- 「契約締結が遅れると、億単位の損失」 ヤフーが「100%電子サイン化」に踏み切る事情
ヤフーが取引先との契約手続きを21年3月末までに「100%電子化」することを宣言した。“はんこ文化”がまだまだ根強い日本で、どのように達成していく計画なのか。ヤフーのメンバーに尋ねた。 - 「郵便物のための出社」をなくす方法 書類の山をまとめてデータ化
会社に大量に届く郵便物。総務などが宛名を確認して、担当者別に振り分けているだろう。リモートワークの大きな障壁になる「郵便物のための出社」をなくす方法とは。 - GMO「脱はんこ」即断の背景 そのとき、社内で何が起きていたのか
GMOインターネットグループの熊谷正寿社長兼会長が4月15日にSNSで「脱はんこ」を宣言。直ちにグループ各企業の幹部に押印の実態調整を命じ、翌々日の17日には「印鑑レス」「ペーパーレス」を発表した。スピード対応の裏側は。 - 「売り上げが落ちてもいいから、残業をゼロにせよ。やり方は任せる」 社長の“突然の宣言”に、現場はどうしたのか
「来年度の目標は、残業時間ゼロ」──社長の突然の宣言は、まさに寝耳に水の出来事だった。準備期間は1カ月。取り組み方は、各部門に任せられた。現場はどう対応したのか?
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.