「営業職」のつらかったこと 「クレーム対応」や「顧客の理不尽さ」を抑えて圧倒的1位になったのは?:退職動機を調査
日本労働調査組合(東京都足立区)は、「営業職の退職動機に関するアンケート」を実施した。営業職ならではの「やりがい」や「つらいこと」とは?
日本労働調査組合(東京都足立区)は、会社員の男女を対象に、「営業職の退職動機に関するアンケート」を実施した。その中で、退職を検討したことがある人は80.8%、転職もしくは独立に向けた活動をしている人は58.9%だと分かった。
営業をしていて辞めたくなる理由は何か聞いたところ、1位は「給料が安い」で32.4%、2位が「長時間労働」で30.1%、3位が「モチベーション維持」で29.4%だった。一方で「コミュニケーションが苦手」(20.2%)、「上司が嫌い、苦手」(19.2%)は下位だった。同社は別の調査で、会社員に退職理由を尋ねたことがあった。その調査では、退職理由の上位に「職場の人間関係」がランクインしたが、営業職の場合は傾向が異なることが分かった。
営業職で良かったと思えることは何か尋ねると、1位は「相手に喜んでもらえる」で25.9%、次いで2位が「いろいろな人と仕事ができる」で18.5%、3位が「達成感がある」で17.2%だった。同社は、「営業先やパートナー、社外のさまざまな人と仕事ができること、その相手に感謝されること、そして達成感を得られることが営業職の醍醐味(だいごみ)ではないか」と分析する。
逆に営業職でつらかったことは、1位が「ノルマがある」で36.3%、次いで2位が「お客さまの理不尽さ」と「クレーム対応」で共に8.8%だった。数字に追われる精神的なつらさが、大きなストレスになっているようだ。
今回の調査結果からは、長時間労働やノルマに対するつらさがうかがえた。負担を軽減するために、カスタマーサポートやカスタマーサクセスなど、営業獲得後の分業制度が多くの企業で導入されている。プレッシャーにならない数字の追わせ方や適正なノルマ設定など、企業内でのマネジメント手法も見直しが必要であると、日本労働調査組合は指摘している。
今回の調査は、20〜49歳の会社員を対象にインターネット上で実施した。調査期間は21年5月24〜25日、有効回答数は531人。
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