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4カ月で2万個が売れた! なぜアサヒは食べられる容器「もぐカップ」を開発したのか週末に「へえ」な話(4/4 ページ)

アサヒビールが3月に発売した、食べられる容器「もぐカップ」が人気を集めている。販売目標は年1万個を掲げていたが、わずか4カ月で2倍の2万個も売れている。それにしても、なぜ食べられる容器を開発したのか。開発者に話を聞いたところ……。

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生ジョッキ缶の“生みの親”

 さて、ここまで読んで、古原さんってこれまでどんな容器をつくってきたの? と思われたかもしれない。2021年、アサヒビールの大ヒット商品といえば、「スーパードライ 生ジョッキ缶」である。缶のフタを開けて、しばらく待つと、泡がじわじわ増えて、クリーミーな泡がもこもこ盛り上がってくるアレだ。


「スーパードライ 生ジョッキ缶」が売れている

フタを開けると、飲み口は泡で覆われる

 4月に発売したところ、すぐに完売。その後、再販するものの、スーパーやコンビニの棚から商品が数日で消えてしまう。出荷停止に何度も追い込まれているほど売れに売れている、生ジョッキ缶の“生みの親”でもある。これまでになかった容器を次々と世に出す、秘けつはどこにあるのだろうか。


アサヒビールで、容器担当をしている古原徹さん

 「ゼロから新しいモノを生み出すことって、難しいですよね。既存の技術を組み合わせてイノベーションが生まれてくるので、こちらから『これがイノベーションだ』と訴えても、消費者はなかなか付いてきてくれません。新しいライフスタイルなどを提案して、それを受け入れてもらうにはどうすればいいのか。たくさんの『人』と会わなければいけないと思っているんですよね。

 自分の頭の中だけで考えて、商品を開発しても、世間の興味・関心からズレてしまう。多くの人の行動を変えるには、たくさんの『人』と接して、そうした人たちの『声』と『声』を組み合わせて、アイデアが生まれるといった感じですね」

 次は、どんな商品が生まれてくるのか。そして、消費者の行動をどのように変えるのか。楽しみである。

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