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中国で“果実酒人気”が爆発、日本企業は「中国の女性」に訴求できるか?:浦上早苗「中国式ニューエコノミー」(5/6 ページ)
中国で、果実酒など低アルコールドリンクの市場が急拡大している。新興ブランドが都市部の高収入女性のニーズを掘り起こし、伝統酒造メーカーも相次ぎ参入。アリババECサイトの6月のセールでは、果実酒の流通総額は前年比100%、梅酒は200%増えた。中国の女性に特化したマーケティングに力を入れる日本企業も出てきている。
中国マーケットに合わせた商品投入
全日空(ANA)が出資し、越境ECを手掛ける「ACD」(東京)も20年3月に、Tmallに「全日空海外旗艦店」を出店。数年の越境ECの経験を踏まえ、「競合しにくく独自性が出せる」日本のお酒に品揃えを特化した。
20年11月の「独身の日(ダブルイレブン)」セールでは、兵庫県西宮市の酒造会社・日本盛のボトル缶「生原酒」シリーズがヒット、1日5000本売れた日もあったという。
ACDの古居弘道社長は、「コロナ禍を背景に家飲みが広がる中で、生原酒の洗練されたデザインや飲み切りやすい点が支持された。ヒットのパターンが見えてきたので、果実酒も含め中国マーケットに合わせた商品をもっと展開したい」と意気込む。
ACDは今年7月、中国EC2位の「JD.com(京東商城)」にも全日空海外旗艦店の出店を予定しており、中国最大のメッセージアプリ「WeChat」で酒、レジャー施設、行事など日本文化を紹介する動画コンテンツを毎日配信している。
「ライブコマースの浸透で、ECと動画サイトの垣根がなくなりつつある。WeChatを運営するテンセントのEC参入を視野に、足場をつくっておきたい」(古居社長)
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