ANA発スタートアップ、アバターロボを使った「瞬間移動」サービス 今秋に開始:世界初の取り組み
ANAホールディングス発のスタートアップが、瞬間移動サービスのベータ版を今秋から提供すると発表した。同社によると世界初となる瞬間移動サービス。どういう仕組みなのだろうか?
ANAホールディングス(HD)発のスタートアップavatarin(アバターイン、東京都中央区)は、アバターロボットを使った仮想移動サービス「avatarin」のベータ版を2021年秋に提供開始する。
同社は「その場にいるかのように遠隔地を見て、聞いて、動き回る体験を可能にする世界初の瞬間移動サービス」と説明する。
ANAHDは、航空事業に次ぐ柱を育てるべく、アバター事業に注力している。その中で、アバターインではアバターを活用したサービスの実証実験を続けてきた。
avatarinとは、10.1型ディスプレイやタッチパネル、ステレオカメラを搭載するアバターロボット「newme(ニューミー)」を使った仮想移動サービスだ。美術館やショールームに配置したnewmeとパソコンをインターネットに接続して遠隔操作する。マイクとスピーカーも内蔵しているため、利用者自身がその場にいるかのように動き回り、周囲の人と会話することができるという。
このサービスで提供するプランは法人向けの「パブリックプラン」(月額7万6780円)と「プライベートプラン」(利用料は要問い合わせ)の2種類。パブリックプランは、体験型サービスの提供を目的としている。博物館や水族館のリモート見学や商業施設での遠隔ショッピングなどを想定する。施設のロケーションにかかわらず、日本全国から顧客を呼び込める。
プライベートプランは、業務利用を目的としており、会社や組織など限られたメンバーでの利用を想定する。オンライン商談や、オフィスへのリモート出社といった使い方がある。
同社はまず、美術館や水族館、工場といった施設でサービスを提供する予定。7月15日時点では、神奈川県箱根町の「箱根ガラスの森美術館」、香川県高松市の「新屋島水族館」、埼玉県深谷市の「渋沢栄一 青天を衝け 深谷大河ドラマ館」、鳥取県倉吉市の「円形劇場くらよしフィギュアミュージアム」の4施設で準備を進めている。
現時点でnewmeの遠隔操作に対応しているのは、macOS Big Sur(v11)以降、またはWindows 10以降を搭載したパソコンのみだが、将来的にはスマートフォンからの遠隔操作にも対応する。
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