「あずきバー」などを販売する井村屋(三重県津市)は、7月27日に冷凍パンの「井村屋謹製 餡(あん)ぱん」を発売する。同社が餡ぱんを発売するのは初めてだという。在宅時間の増加によって、需要が高まる冷凍食品市場。同社が培ってきた冷凍パンとあずきの加工技術を生かした商品として訴求する。
餡には粒が大きく煮崩れしにくい北海道産の大納言小豆を、砂糖は純度の高い白双糖を採用した。冷凍商品の特徴を生かすため低糖度に炊きあげ、上品ですっきりとした甘さの餡に仕上げたという。
パン生地には、北海道産の小麦粉、生クリーム、発酵バター、塩を使用。乳のコクとバターの香りを感じられるように工夫した。また、解凍後もしっとりとやわらかいパンの食感を維持するため、焼きたてを急速冷凍しているという。
日本冷凍食品協会によると、冷凍食品の国内生産金額(工場出荷額)は、2010年が6284億円だったのに対し、20年は7028億円と増加。このうち家庭用は、数量が77万1265トン(前年比111.4%)、金額が3749億円(同118.5%)と大幅に増加し、調査開始以来いずれも最高値となった。
井村屋では、16年から冷凍パン「ベイクド・デリシリーズ」を展開。二段発酵生地と「蒸し+焼き」の技術を採用し、新食感の冷凍パンとして展開している。同シリーズの新商品として認知度の高いあずきを使った商品を展開し、需要の取り込みを図る。
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