ステーキ、丼、パスタにも“浸食” コロナ禍で「二郎インスパイア系」が勢いを増しているワケ:長浜淳之介のトレンドアンテナ(3/6 ページ)
「二郎インスパイア系」「がっつり系」「G系」と称するジャンルがコロナ禍で勢いを伸ばしている。二郎風のステーキ店まで登場し、店舗も増えている。二郎系が大衆化した背景には何があるのか。
ラーメン二郎風の丼
ラーメン二郎風の丼もある。弁当店「ダイナマイトキッチン」(東京都足立区)で販売する「ダイ二郎」なる丼で、パッと見た感じが「ラーメン二郎」のラーメンにそっくりなのだ。
ダイナマイトキッチンはボリュームを売りにした弁当店で、「デカ唐揚げ弁当」など、デカ盛りシリーズが人気だ。
「ダイ二郎」(850円)のボリュームはデカ盛りを凌ぎ、肉だけでも300グラムを超える量が入っており、無料のトッピングを全部入れたら1キロを軽くオーバーする。
ご飯の上に、煮豚、ゆで卵、野菜、背脂が乗っており、無料トッピングでニンニク、唐揚げを追加できるようにしている。さらに、野菜と脂は無料増しができる。全部増しだと蓋が閉まらず、なかなかご飯にまでたどり着けない。
全体に掛かっている甘めのしょうゆダレが、ご飯、具材との相性も良く、見た目の“ごつさ”に反してよくまとまった丼に仕上げている。
ラーメン二郎風のパスタ
また、ラーメン二郎風のパスタを提供するのは、東京・錦糸町の「麺や 鳥我」だ。この店は、ミートソース、ナポリタンなどのパスタを600〜800円程度で提供しており、手軽な下町ロメスパ(「路面スパゲティ」の略。ファストフード店のように気軽に食事ができる店を指す)といった風情だ。
異彩を放つ「スープパスタジロー」(800円)は、丼鉢に2人前くらいある大量の麺(やや細めのパスタ麺)が入っている。麺の上には、スープに浸った塩とこしょうで味付けされた豚肉と鶏肉を使った口どけの良い肉のブロック3枚、山盛りのモヤシとキャベツ、たっぷりの刻みニンニクが乗っている。背脂は少な目で、意外にあっさりとしており女性でも食べやすいとのことだ。ただし「大食いなら」と注釈が付く。スープはしょうゆ味、トマト味、クリーム味、トマトクリーム味から選べるようにしている。店主のラーメン二郎愛がひしひしと伝わる一杯となっている。
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