増え続ける「ガシャポンのデパート」 仕掛け人が語った「第4次カプセルトイブーム」の実像:仕掛け人を直撃(2/4 ページ)
バンダイナムコアミューズメントが運営するカプセルトイ専門店「ガシャポンのデパート」が急増している。運営の実態はどうなっているのか。「第4次カプセルトイブーム」について担当者に話を聞いた。
テーブルと椅子を置いてある理由
また「ガシャポンで売られている商品はガシャポンだけでしか手に入らない」というのも、ユニークさの一要因になる。
「特に他のメーカーとコラボしたような商品は希少価値が高いですね。私が持っているものだと『金鳥の蚊取り線香』や『永谷園のあさげ』のデザインを使用したポーチなどがあります。
みんな知っている商品がコラボアイテムになると『え、なにそれ』と話題になります。実際、私は飲食店で『それ、なんですか』と全然知らない人から声かけられた経験があります」(経営企画部 コーポレートコミュニケーション課 有川由美氏)
ガシャポンのアイテムは基本的に再販されないことが多いので、見つけたときに購入しておかないと、二度と姿を見ることはないという。
「私自身がよく経験していることなので『みんなにも自慢できる』という気持ちまで喚起されるというのは、うまくできているな、と感じます(笑)」(有川氏)
月に200アイテム、多いときでは300アイテムが新しく生まれるガシャポンの世界。これだけ多いと、600面から800面ほどのガシャポンが並ぶ一般的な「ガシャポンのデパート」でも、3〜4カ月で商品が入れ替わる計算になる(1台のガシャポンにつき、商品を入れるスペースは2つか3つあり、そのひとつひとつを「面」と呼ぶ)。
それだけアイテム数が多いことも、ガシャポンをずらっと並べた「ガシャポンのデパート」の価値につながる。
「ガシャポンのデパート」には、テーブルや椅子が設置され、ゆっくりくつろげるスペースも用意してある。これは単なる休憩スペースではない。
例えば「キン消し(キン肉マン消しゴムの略称)」に代表されるように、カプセルに完成品が入っているのが従来の商品だった。ところが最近は、カプセルを開けてから組み立てるものも増えてきた。
完成品が入っているものだと、最大で直径7.5センチのカプセルに収まるサイズまでしか販売できない。しかし、組み立て方式にすると、最終的にカプセルより大きくなるアイテムも扱える。
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