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B2Bビジネスの現場に「行動経済学」をどう生かすか:活用法(1/3 ページ)
行動経済学が注目されているとはいえ、B2Bビジネスの現場、セールスの場面においては、どのように活用すればいいのだろうか。
著者プロフィール:猪口真(いのぐち・まこと)
株式会社パトス代表取締役。
行動経済学が注目されているとはいえ、B2Bビジネスの現場、セールスの場面においては、どのように活用すればいいのだろうか。
「プロスペクト理論」「サンクコスト」「おとり効果」「現在志向バイアス効果」など仕掛けてみても、組織の意思決定者は一人ではないため、人間関係上のあつれきとなって、それが逆効果になってしまうことすらあるだろう。
マーケティング理論のなかでは、原則的に、「個人や組織は、少しでも多くの利益を得るために、誰もが同じように合理的な意思決定をする」ことが前提とされている。
いまはやりのマーケティング・オートメーションでもそうだ。アクセスやレスポンスによってスコア化し、マーケティング施策をアルゴリズムで決めていくのだから、まさに合理性の塊だ。
B2Cでは、衝動買いしたり、なぜか買ってしまったりすることはしょっちゅうだが、B2Bではどうか。実際には、B2C以上に衝動買いや非論理的な購入をいやというほど行っているはず。
行動経済学にある内容から考えた場合、我々が普段からB2Bビジネスのなかで直面する事象を思い出してみると、やや乱暴かもしれないが、次の3点は間違いなく言えるのではないか。
- 意思決定は、原則的に、スピードと役職上位者の先入観が優先される
- 最優先の課題は、その都度、人によってまったく違うが、何よりも、現在の「痛み」をとることが優先される
- 基本的にワンイシューを好む
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