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B2Bビジネスの現場に「行動経済学」をどう生かすか:活用法(3/3 ページ)
行動経済学が注目されているとはいえ、B2Bビジネスの現場、セールスの場面においては、どのように活用すればいいのだろうか。
ビジネスに置き換えれば、できる限りリスクヘッジをして、損をすることがないようにしたい、自分が持っているもの(評価や現在得ている数字的なもの)を落としたくない、手放したくない、ということなのだろう。
そしてとにかく「簡単な表現のもの」を好む。それだけで、説得力があって、知的に感じるのだろう。ソリューションのキーワードや問題解決のためのドキュメントなどもそうだ。いまで言えば、さしずめ「DX」か。
顧客のキーマンや上層部の意思決定の判断基準を正確に把握するのは本当に難しいことだ。まず、そもそも基準があいまいということがある。相手が上位役職であればあるほど、客観的で絶対的な基準ではなく、もともと自分の持っている基準から、どう変化したのかを持っているものだ。「参照点依存症」というらしいが、まずその基準を理解する必要があるのだろう。
また、状況によっては、最初に得た情報が基準になってしまう「アンカリング効果」や、先に得た情報によってあとの意思決定に影響を与える「プライミング効果」もあるというから、本当に、その場その場で、意思決定の基準が異なってくるということなのだろう。
こう考えれば、行動経済学はB2Bでこそ生きる経済学ではないかとも思えてくる。具体的なフレームワークとして確立されるのも遠くないかもしれない。(猪口 真)
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