ESG投資、どんな取り組みをしている企業に投資したい? 若年層と年配層で二極化:投資額、18年比で15%増
日経リサーチが「生活者金融定点調査(2021年版)」を発表した。若年層のESG投資に対する関心が高いことが分かった。どのような取り組みをしている企業に投資したいか尋ねたところ、若年層と年配層で意見が二極化した。どのように意見が割れたのだろうか?
マーケティングリサーチを手掛ける日経リサーチ(東京都千代田区)は、「生活者金融定点調査(2021年版)」を発表した。
ESG投資に興味・関心がある人を対象に、具体的にどのような取り組みをしている企業に投資したいか尋ねたところ、20〜30代は「ジェンダー平等など人権への配慮」や「働きがいのある職場づくり」など社会分野への関心が強い一方、60〜70代は環境分野が上位となった。
60〜70代は「再生エネルギーの利用」や「気候変動への対策」など環境面の取り組みに積極的な企業に高い投資意欲を示した。一方、若年層が支持する社会分野に対する関心は低いことが分かった。
ESG投資に対する興味・関心がある人の年代別の割合は20〜30代(37.7%)が最多となった。次いで60〜70代(30.8%)、40〜50代(28.3%)の順。若年層がよりESG投資に関心を持っていることが読み取れる。
実際に企業のESGへの取り組みを意識して投資をしている人の年代別の割合でも20〜30代(26.0%)が1位だった。2位は40〜50代(14.9%)、3位は60〜70代(14.8%)という結果に。投資行動からも若年層のESG投資への意欲の強さがうかがえる。
世界持続的投資連合(GSIA)は7月19日、20年の世界のESG投資額が約3900兆円だったと発表した。18年比で15%増加している。全運用資産に占める比率は18年比2.5ポイント増の35.9%だった。
調査は、東京駅を中心とした半径40キロメートル圏内の20〜74歳の男女を対象に6月23〜28日にインターネットで実施。有効回答数は3103人。
関連記事
- 赤字予想から一転、最高益 オフィス縮小ブームの中でオカムラが作り出した「需要」とは?
新型コロナウイルスによって人々の働き方は大きく変わった。それに伴い、オフィス縮小や移転の動きが急激に広がり、オフィス関連市場には逆風が吹き付けていた。事務機・オフィス家具大手のオカムラも苦境に立たされていた。しかし、蓋を開けてみると2021年3月期の連結決算は過去最高益を達成していた。市場から需要が消えたにも関わらず、なぜ達成できたのか。オカムラの中村雅行社長執行役員に話を聞いた。 - 転職先で感じたプレッシャー1位「人間関係の構築」 慣れるまでにかかった時間は?
「転職を感じたプレッシャーランキング」1位は人間関係の構築だった。プレッシャーに慣れるまでにかかった時間は?プレッシャーを克服するまでに取った行動は?調査結果を見ていこう。 - 通信4キャリア契約者に人気の高いポイントサービス、2位はTポイント、1位は?
MMD研究所は「2021年 通信会社と利用ポイントに関する調査」を実施した。その結果から人気の高いポイントサービスや、満足度の高いポイントサービスが見えてきた。 - 売れすぎて出荷停止になった「綾鷹カフェ 抹茶ラテ」 4カ月ぶりに販売再開
売れすぎて一時出荷停止となっていた「綾鷹カフェ 抹茶ラテ」の全国再販が決定した。販売開始6日で出荷停止となるほど大人気だった商品の特徴とは。 - 「LINEマンガ 2021上半期ランキング」、女性1位は「女神降臨」、男性1位は?
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.