コラム
発売前に現行モデルの5倍! パナの電動工具が売れに売れている理由:週末に「へえ」な話(4/4 ページ)
パナソニック ライフソリューションズ社の電動工具が売れている。新ブランド「エグゼナ」を立ち上げて、フラッグシップモデル「Pシリーズ」を発売したところ、販売目標を大きく上回る結果に。売れている理由を取材したところ……。
かゆーいところに光を
話は変わるが、同社が電動工具の市場に参入したのは、1979年のことである(当時の社名は松下電工)。40年以上にわたって、建設現場で働く人たちに工具を提供してきたものの、ブランド名がなかったので、現場では「パナのアレを取ってきて」とか、年配の人たちからは「松下のソレを忘れるなよ」といった会話が飛び交っているのだ。
パナソニックには、さまざまなブランドがある。例えば、テレビであれば「ビエラ」、デジタルカメラであれば「ルミックス」のように。しかし、電動工具にはブランド名がなかったので、今回の新商品発売に合わせて、社内から「ブランドを立ち上げてはどうか」といった声が出て、「エグゼナ」というネーミングに決まったそうだ。
新しいブランドから、今後も次々に新商品が登場する。予定されているアイテムの中で、筆者が気になっているのは、最大照度が600ルーメンもあるマルチライト(EZ1L31、1万4300円から)である。このマルチライトは、光源を垂直に180度回転させることができ、水平に270度回転することできるので、対象物に照明を当てやすくなっているのだ。
かゆーいところに手が届くだけでなく、かゆーいところにも光を当てようとしている――。現時点で、マルチライトに「ヒット当確」を出すことはできないが、今後の見通しは“暗く”なさそうだ。
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