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壁がない会議スペース、家具はサブスク──コニカミノルタの“進化し続ける”オフィスの全貌本社を刷新(4/4 ページ)

コニカミノルタジャパンが、本社オフィスをリニューアル。ミーティングスペースなのに壁を作らず、グリッド線で区切っていたり、オフィス家具をサブスクリプションで借りていたり──と、工夫を凝らしている。

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 奈良さんは「これからのオフィスに求められるのは、1人1席あって、作業ができることではなく、業務に最適化された環境を“人”に提供できること。それによって、個人(従業員)と組織をつなぐ橋渡しのような機能をオフィスに持たせたかったし、社員同士、社員と顧客もつながれる場所にしたかった」と説明する。

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コニカミノルタジャパンの奈良孝一さん(空間デザイン部)

 その日の業務に応じて好きな席を自由に選べるつなぐオフィス。別フロアの執務室もフリーアドレス制となっているが、つなぐオフィスの利用率も好調だという。

 このような進化し続けるオフィスを、同社がデザインできたのにはいくつかの理由がある。理由の一つは、2013年から取り組んできた働き方改革だ。縦長で、フロアごとに部署が分断されていた日本橋オフィスから、現在の浜松町オフィスへの移転プロジェクトが出発点だ。その後、ICTインフラ整備、保管文書ゼロ化プロジェクト、17年に始めたテレワーク運用など、施策を講じてきた。特にテレワークに関しては、幾度ものテレワーク・デイを通じて課題を洗い出し、改善を図ってきたという。

 また、オフィスが抱える課題の洗い出しからオフィスレイアウトのデザイン、施工管理まで一貫して行える空間デザイン部の存在も、理由として挙げられる。部内には一級・二級建築士、施工管理技士などが在籍していて、これまでも年間100〜120件の案件を手掛けてきた。知見が蓄積されているのだ。

 そうした知見を生かし、20年10月にRightSizingサービスも開始した。ニューノーマル時代の働き方に合わせ、オフィス環境を変えたいというニーズに応えるもので、課題の明確化から、解決方法の提案、実際に手を動かすところまで提供する。もし“紙”が新しい働き方を阻害しているのであれば、コニカミノルタジャパンらしく、紙文書の電子化にも応じられる。

 「ただ“ステキ”というだけでなく、オフィスの役回りをしっかり見つめたロジカルなデザインを構築してもらいたい。また、組織といっても実際に手を動かすのは人。人で構成される組織のマインドを変えられるようなデザインを心掛けてほしい」──梅田さんは、オフィスデザインでの注意点について、そのように話している。

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