小判、ギョーザ、からあげクン オリンピック効果に沸いた“注目”商品とは:長浜淳之介のトレンドアンテナ(5/7 ページ)
東京オリンピックが終わった。オリンピックに関する商戦や経済効果はどうだったのか? 選手村で絶賛されたギョーザや、コンビニだけではない“注目”商品とは。
サングラスに熱視線
選手の活躍によって大きな反響を呼んだ商品として、卓球混合で金メダルを獲得した水谷隼選手が着用していた山本光学のサングラスに注目が集まっている。これはもともと、陸上競技の選手用に開発されたスワンズ「E-NOXニューロン20’」という商品と同じモデルで、マラソン選手が42キロを走ってもズレない精密な構造を持った商品だ。東京オリンピック・女子マラソン代表の前田穂南選手らと共同開発した。水谷選手より、試合会場のLED照明の光がチラチラするのを抑えられないかという相談を受け、特注のレンズが入っている点が特徴だ(市販品とは異なる)。
同社によれば、水谷選手の活躍で問い合わせが絶えず、直営店で売れている。スノーボードのゴーグルなども販売しており、アスリートの目を守るサポートで、来年冬の北京オリンピックでも期待される。
13歳で「金」の反響は?
新種目のスケートボードやサーフィン、自転車BMX、スポーツクライミングといったアーバンスポーツと呼ばれる競技群で、日本人選手がメダルを連発したのにも驚かされた。特にスケートボードでは、日本人選手3人が金メダリストに。女子ストリートの西矢椛選手は日本人史上最年少の13歳で金メダリストとなった。
西矢選手や同種目の銅メダリストである中山楓奈選手が所属する、ムラサキスポーツではストリート競技が終わってから問い合わせが急増。小中学生の初心者のためのスクール入会希望が増えている。特に、女性のショップへの来店者が増えたのが新しい傾向という。30代で、かつてスケートボードで遊んでいた人の来店も多く、大きな反響があった。
サーフィンも、五十嵐カノア選手が銀メダル、都築有夢路選手が銅メダルを獲得して注目されたが、グッズにお金がかかるため、ローティーンではなく20代の来店が多い。
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