小判、ギョーザ、からあげクン オリンピック効果に沸いた“注目”商品とは:長浜淳之介のトレンドアンテナ(4/7 ページ)
東京オリンピックが終わった。オリンピックに関する商戦や経済効果はどうだったのか? 選手村で絶賛されたギョーザや、コンビニだけではない“注目”商品とは。
味の素のギョーザが絶賛
東京オリンピックを機に、海外の選手たちや記者団から高評価を得た商品、サービスが幾つかある。間違いなく、今後のビジネス展開にプラスになるはずだ。
まず、選手村のバイキングレストランで評判になったのは、ギョーザだ。何人もの外国人選手のSNSから、最高の味だと発信された。しかも、このギョーザの正体は、味の素冷凍食品の市販されている冷凍ギョーザと同一ブランドの「ギョーザ」だった。味の素冷凍食品によれば、8月8日にリニューアルする前のギョーザが使われており、鉄板で蒸し焼きにして選手村のメインダイニングにて提供されたとのことだ。
気になる売れ行きは「選手村効果かは定かではないが、都内の幾つかのお店で品切れになっていた」(同社・広報)と好調。「ギョーザ」で競泳の入江陵介選手、「しょうがギョーザ」で卓球の伊藤美誠選手のオリンピックパッケージを期間限定で採用した効果もあった模様。
「今回を機に、焼き面はパリッと香ばしく、皮はもちもちで中の具がジューシーな日本式ギョーザ文化が海外に広まればうれしい」(同)と思わぬ反響に喜んでいる。
絶賛された福島の桃
福島県の桃「あかつき」が、米国・ソフトボールチームのエリクセン監督と、オーストラリア・ソフトボールチームのハーロウ監督に絶賛されたのも記憶に残る。JAふくしま未来によれば、今年は7月の出荷時から好調に動き、既に品薄になっている。昨年あたりから桃パフェがブームになるなど、桃には追い風が吹いている。そんな中、山梨県に次ぐ全国でも2番目の桃の産地である福島県にとって、海外のオリンピック監督が相次いで「おいしい」と発信してくれたのは、「大きな力添えになった」(JAふくしま未来)。
福島が桃の産地であることを知らなかった人も多かったはず。国内のみならず世界へと、桃を通して福島の復興をアピールできるきっかけになった。
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