大浴場の混雑状況を“見える化” 京都のホテルが提供開始:VACAN
ITサービスのバカンは、リソルホールディングスが運営する「ホテルリソルトリニティ京都」で、リアルタイムの混雑情報を配信するサービス「VACAN」の提供を開始すると発表した
ITサービスのバカン(東京都千代田区)は、リソルホールディングス(東京都新宿区)が運営する「ホテルリソルトリニティ京都」で、リアルタイムの混雑情報を配信するサービス「VACAN(バカン)」の提供を開始すると発表した。大浴場とレストランの混雑情報をスマートフォンで確認できるようにし、密を避けた宿泊環境の提供を目指す。
VACANは、店舗や施設のリアルタイムの混雑情報をスマートフォンなどで確認できるサービス。検知センサーなどで混雑状況を可視化し、設置したい場所にも柔軟に対応できるとしている。混雑状況の表示は「空きあり」「やや混雑」「満」の3段階で、宿泊客は専用の2次元バーコードを読み取るだけで確認が可能となる。
ホテルリソルトリニティ京都では、大浴場と朝食ビュッフェ会場となるレストランにVACANを導入する予定だ。
新型コロナウイルスの感染拡大以降、ホテルや旅館では「3密」を避けながら施設を利用できる環境づくりが求められている。JTB総合研究所が2月に発表した調査によると、回答者の3割が宿泊施設選びで重視する項目として「館内で3密を避ける取り組みを徹底しているか」をあげている。
大浴場やレストランなど複数の人が利用する空間がある施設は、混雑状況の配信などの対策が求められている一方で、限られたスタッフで可視化から配信までをまかなうには限界もある。そこで、人手がかからず手軽にリアルタイムの混雑情報を確認できるサービスへの期待が高まってきている。
ホテルリソルトリニティ京都は、今回の導入で安全性と快適性を両立した新しい宿泊体験を提供し、宿泊客の満足度向上を目指すとしている。
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