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「沖縄は危ない」試練再び 修学旅行8割キャンセルの苦い記憶:沖縄観光に逆風(2/3 ページ)
米中枢同時テロから11日で20年となる。沖縄県内に集中する米軍基地絡みの「風評被害」で、修学旅行が軒並みキャンセルになるなど沖縄観光は大きな打撃を受けた。その後、観光客は回復し……。
危機管理のための基金
当時、県職員として対応に当たった沖縄観光コンベンションビューローの下地芳郎会長は「危機が起きた際の初動や、瞬時に対策を打つための財源の重要性を実感した」とし、観光危機管理のための基金創設の必要性を訴える。
テロ後も、リーマンショックや東日本大震災、そしてコロナ感染拡大など、観光は自然災害や政治・経済の変動といった外的要因に左右される宿命を負っている。
県が東日本大震災を契機に策定した「観光危機管理基本計画」は本年度に改訂を予定する。コロナを踏まえた感染症対策を盛り込む見通しだ。
下地会長は「過去の経験を超える危機の中で、プロモーションだけでなく、企業の経営を守る役割も重要性が増している」と指摘する。
県議会で制定された観光再興条例に基づき「どういう事業を構築し、業界の経営支援につなげるかが今後の鍵になる」とした上で、「沖縄の自然や文化の魅力が失われたわけではない。回復を見据えた明るい道筋もつくっていきたい」と話した。
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