ローソンの新スイーツ キーワードは「分かりやすさ」と「なじみ深さ」:変わる消費者マインドに対応(2/2 ページ)
ローソンが9月27日から順次、新たに4種類のスイーツを発売する。
なじみあるメニューで“わくわく感”を
そこで同社では、広く知られているなじみのあるメニューや素材を使用し、コンビニスイーツならではの便利さ(食べやすさ)や、原材料、製法、素材を組み合わせ、「わくわく感や新しさ」を感じられる製品を開発した。
9月27日に発売する「生ガトーショコラ」は、レストランなどでは別添えで提供されるクリームとガトーショコラをあえて一つにした商品だ。フォークを使わずにワンハンドで食べられる手軽さを訴求する。また、同28日には「ホットケーキシュー」を展開する。喫茶店でなじみのあるホットケーキと、定番スイーツであるシュークリームを合わせた商品。
10月5日には「カスタードを味わうパイ」「どらショート苺果肉ソース入り」を発売する。いずれもなじみのあるスイーツをベースに食べやすさや意外な組み合わせを提案し、わくわく感を演出した。
また、商品パッケージも定番スイーツのデザインをべースに、袋の上からも商品を確認できるデザインを採用した。これまで同社では店頭で選んでもらう際の「わくわく感」を演出するため、商品ごとにさまざまなパッケージデザインを採用してきた。これに対し新商品は、「失敗したくない」といった消費者マインドを意識して「分かりやすさ」を前面に従来の商品との統一感を重視したパッケージとした。
さらに、商品名にもこだわったという。19年に発売し、21年8月末時点でシリーズ累計6800万個以上を売り上げた「バスチー(バスク風チーズケーキ)」は、インパクトがあるもののネーミングだけでは中身をイメージすることができない。一方、新商品では「生ガトーショコラ」「カスタードを味わうパイ」など、商品名を聞いただけで中身をストレートに想像できるネーミングとした。
「プレミアムロールケーキ」の発売以降、コンビニスイーツをけん引してきた同社。コロナ禍で新たに提案するスイーツは、消費者に受け入れられるだろうか。
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