ファミマのコスメは半年で30万本超の売り上げ セブンやローソンはどう対抗? コンビニが化粧品売り場に力を入れる理由:緊急需要じゃない(1/3 ページ)
コンビニの化粧品売り場に異変が……緊急需要を満たす商品から新しいニーズに対応する商品へと変化している。なぜ化粧品売り場に力を入れるのか
近年、大手コンビニ各社はプライベートブランド(PB)などで差別化を図ってきた。この流れの中で新たに注目されているのが化粧品売り場だ。これまでも化粧品は置かれていたが、突然の外泊や忘れ物をした時など、緊急需要を満たす商品がメインだった。しかし今はラインアップの拡充、限定商品の開発などで、1つの「化粧品売り場」として注目されるまでになっている。なぜコンビニ各社は化粧品売り場に力を入れるのか。
“目的買い”で新客を呼び込むカラーコスメ
コンビニが置くコスメはドラッグストアなどでも取り扱う商品の他、PBや共同開発商品などの専売・限定品がある。セブン‐イレブンはファンケル(FANCL)との共同開発スキンケア「ボタニカルフォース(BOTANICAL FORCE)」、ローソンはナチュラルローソン系列で販売するファンケルとの共同開発「ナチュラルローソン スキンケア」を販売する。
ファミリーマートは化粧品ECプラットフォーム「ノイン(NOIN)」と共同開発したカラーコスメブランド「sopo(ソポ)」を2020年11月から販売する。コロナ禍でも売れ行きは好調で、売り上げは計画比1.5倍、累計販売数は約30万本を突破した(3月22日時点)。
もともとファミマではカネボウ化粧品のコスメブランド「media(メディア)」を取り扱ってきたが、ターゲット層は30〜40代。ラインアップもベーシックなアイテムが多く、緊急需要に適した商品も多かった。一方でsopoが狙うのは“目的買い”だ。
同社の日用品・雑誌部日用品・ヘルスケアグループ池平和哉マネジャーは、「今は化粧品の購入先が多様化しており、化粧品の売り上げは微減傾向にあった。加えてコロナ禍で化粧をする機会が減り、特に口紅、リップクリームといった口元メークが落ち込み、トラベルアイテムなどこれまで需要の高かった商品も売れにくくなった。そこで、これまで取り込めていなかった10〜20代をターゲットにしたsopoを投入した」と語る。
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