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なぜゼブラの「ブレン」は2年間で1000万本売れたのか こだわったのは”気が付かないストレス”の解消デザインは1本の棒(1/3 ページ)

発売初年度に500万本を売り上げたゼブラの「ブレン」。油性ボールペンの主力商品開発が課題だった同社が着目した”気が付かないストレス”とは

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 発売初年度に100万本売れればヒット商品と言われる筆記具市場で500万本を売り上げた商品がある。ゼブラが販売するボールペン「ブレン」(税込165円)だ。

 2018年12月に単色ボールペンとして発売し、初年度で500万本を突破。20年3月には3色ボールペン「ブレン3C」(440円)を発売し、2年でシリーズ累計販売本数1000万本を突破した。


発売初年度で500万本を売り上げた(出所:プレスリリース)

 ブレンは独自開発の機構を採用し、紙とペン先が接触することで発生していた振動(ブレ)を制御。「ストレスフリーな書き心地」として展開している。同社の研究開発本部 商品開発部 樺島夕紀子氏は「油性ボールペンの代表格となる商品を発売したかった」と開発の経緯を話す。

 同社のヒット商品と言えば、油性マーカー「マッキー」や耐水性に優れた水性顔料を使用したジェルボールペンの「サラサクリップ」などが有名だ。しかし油性ボールペンはここ数年、主力商品といえるブランドが存在していなかった。

 ボールペンは大きく「水性」と「油性」に分けられる。水性ボールペンは00年代から若い層を中心に人気が広がった。サラサクリップなどのメインユーザーは女子高校生だ。その一方で、公式文書などで用いられる油性ボールペンは主に社会人が利用する。水性と油性、両方のターゲットを抑えるという意味でも油性ボールペンの主力商品の開発は急務だった。

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