キャッシュレス決済が顧客体験向上を生み出す──CRISP宮野代表に聞く:サラダ専門店(2/11 ページ)
“コネクティッド・レストラン”の構築を目標に2014年に起業されたCRISPは、セルフレジシステムの活用、グループオーダー、サブスクリプションと拡大を続け、同社製のセルフレジシステムは他社への販売も行う。顧客接点の作り方や、テクノロジーを活用したサービス向上の手法、将来の展開などを宮野浩史社長に聞いた。
サラダには「健康」だけでなく、おいしく食べられるポテンシャルがあった
もともとサラダは「喜んで食べるというより仕方なく食べる、健康が気になるから食べなきゃといった、ポジティブではない気持ちで食べられがちなものだと思っていました」と宮野氏は語る。
「米国に8年ほど住んでいましたが、向こうではサラダ専門店やデリカテッセンでお総菜やサラダを選んで食べるのが当たり前でした。しかし日本でサラダというと、200円ぐらいの小さなサラダをコンビニで買うというイメージです。
そこで、給料日だから何を食べてもいいという時、焼き肉やお寿司ではなく『CRISPのサラダを食べたい』と思ってもらえるようなサラダのブランドを作りたいと考えたのです。
サラダは決して、ダイエットをしている人やファッションモデル、アスリートなどが食べる特別なメニューではなく、あまり頑張らず、ちょっとだけ体に気を遣った生活を普通の人もできるお店。そんな位置付けです」(宮野氏)
14年に東京・麻布十番に1号店をオープン。「自分が行きたい店を作ろうというのが1号店のコンセプトでした」と宮野氏は語る。
「100人いたら100人の人が『まあ、いいんじゃない』というお店ではなく、そのうちの5人が本当に熱狂的なファンになるようなお店を目指しています。残りの95人は『こんな店、行かない方がいい』とか『高い』とか『使いづらい』と、文句を言われるぐらいがちょうどいいと思っています。もともと、そのくらい尖った店を作りたいと思っていました」(宮野氏)
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