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経済事件を予言? ビジネスパーソンこそ『ゴルゴ13』を読むべき理由スピン経済の歩き方(6/6 ページ)

すご腕スナイバー、ゴルゴ13ことデューク東郷の活躍を描く漫画『ゴルゴ13』の作者、さいとう・たかを氏がお亡くなりになった。政治家や官僚など幅広い層に支持されているわけだが、筆者の窪田氏は「ビジネスパーソンこそ読むべき」だという。どういう意味かというと……。

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先を見通す力が不可欠

 これからの時代を生き抜くには、先を見通す力が不可欠である。しかし、日経電子版を読んでも「先」はそれほど分からない。経済評論家などの未来予測はほとんど当てにならない、というのは世界中で指摘されていることだ。

 これは、経済学の常識や論理にとらわれるあまり現実を分析していないからだという。しかし、『ゴルゴ13』はそうならない。フィクションがゆえ自由な発想で現実を分析できる。そして一流のストーリーテラーたちが「いつ起きてもおかしくないシナリオ」を練り上げる。

 つまり、読者を魅了するための徹底した「リアリティーの追及」が結果として「リアルを予見」につながっているのだ。体裁としては漫画だが、これはもはや未来予測レポートと言ってもいい。

 かつては「いい大人のくせに漫画なんて読んでいるの?」と笑われたものだが、いい大人だからこそ読まなくてはいけない漫画もあるのではないか。

窪田順生氏のプロフィール:

 テレビ情報番組制作、週刊誌記者、新聞記者、月刊誌編集者を経て現在はノンフィクションライターとして週刊誌や月刊誌へ寄稿する傍ら、報道対策アドバイザーとしても活動。これまで300件以上の広報コンサルティングやメディアトレーニング(取材対応トレーニング)を行う。

 近著に愛国報道の問題点を検証した『「愛国」という名の亡国論 「日本人すごい」が日本をダメにする』(さくら舎)。このほか、本連載の人気記事をまとめた『バカ売れ法則大全』(共著/SBクリエイティブ)、『スピンドクター "モミ消しのプロ"が駆使する「情報操作」の技術』(講談社α文庫)など。『14階段――検証 新潟少女9年2カ月監禁事件』(小学館)で第12回小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受賞。


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