メルカリ、台湾の大手ECサイトと提携 CtoCの越境販売を強化
メルカリが、台湾の大手ECサイトを運営する、PChome Onlineグループ(PChome)傘下の比比昂(Bibian)と業務提携したと発表した。CtoCでの越境販売を強化するのが狙い。
メルカリは10月12日、台湾の大手ECサイトを運営する、PChome Onlineグループ(PChome)傘下の比比昂(Bibian)と業務提携したと発表した。CtoCでの越境販売を強化するのが狙い。
同日付で2社は、日台間での相互の越境販売を開始。Bibianが提供する代理購入サービス「Bibian 比比昂」を通じて、台湾と日本のユーザーに商品を販売する。例えば、台湾のユーザーがフリマアプリ「メルカリ」の商品を購入すると、Bibian 比比昂の公式アカウントが同アプリ上で代理購入。日本国内の拠点で商品を受け取り、検品後、台湾に発送する。このため、メルカリの出品者は従来の配送方法と配送料のまま、取引できる仕組みだ。
PChomeは、台湾でショッピングサイトやオークションサイト、電子決済などのサービスを提供する総合ECサイト「PChome オンライン」を運営。Bibianは同社の完全子会社。
台湾のユーザーによる、メルカリの商品へのニーズが提携の理由だという。メルカリが2019年に開始した越境販売は、台湾を含め、100カ国以上の国・地域で展開中。また、台湾のシンクタンクの調査によると、台湾の消費者の42.7%が過去1年間に越境ECを利用しているという。こうした背景に加え、メルカリが中長期の戦略の一つとして「グローバル展開」を掲げていたことも提携につながった。
PChome オンラインからもメルカリの商品を検索できるといい、メルカリは「台湾のお客さまが手軽に『メルカリ』の商品を見つけられる機会を提供するとともに、より手軽で安心・安全なマーケットプレースをグローバルに展開していく」としている。
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