ビットコイン、710万円超えて円建て過去最高値
ビットコイン価格が4月に付けた最高値を超えて上昇し、円建てで過去最高値を更新した。10月18日10時時点の価格は、710万円。過去1年間では491%の上昇となっている。
ビットコイン価格が4月に付けた最高値を超えて上昇し、円建てで過去最高値を更新した。10月18日10時時点の価格は、710万円。過去1年間では491%の上昇となっている。暗号資産取引所のbitflyerによると、これまでの最高値は4月14日につけた707万1867円だった。
米証券取引委員会(SEC)が、ついにビットコイン先物ETFを承認したことが背景にある。米国では、これまで何度もビットコインETFの申請はあったが、ずっと却下されてきた。米国以外ではビットコインETFは既に取引されているが、世界最大の市場である米国で承認されたことが好感された。
「今回ついに承認されたことで金融商品となったこと、また税制上も金融商品としての扱いを受けることなどから、機関投資家の参入が予測され価格が上がっている。プロシェアーズのビットコインETF(BITO)は10月18日米国時間に取引開始予定。ここで波乱がないかは要確認だ」(bitFlyerのトレジャリー部部長 金光碧氏)
ただし円建て過去最高値更新の理由には、直近急速に進んだ円安もある。ドル建てのビットコイン価格は上昇しているものの6万2400ドルで、4月に付けた過去最高値(6万4895ドル)にはまだ届いていない。
米国ではインフレ率が5.4%と上昇しており、「ビットコインにはインフレヘッジとしての買いも入ってきている」(金光氏)。インフレヘッジ商品としては金がポピュラーだが、ビットコインが金を代替するには、金の時価総額と比較して価格が10倍になる必要があり、市場ではこの水準を意識する声もある。
時価総額2位となるイーサリアムも復調している。5月に44万4000円の高値を付けたが、現在は44万円まで値を戻した。イーサリアムは直近1年間で1030%の上昇を見せている。
国内では、ビットコインの証拠金取引(いわゆるビットコインFX)で規模が最も大きいbitFlyerが14日に第一種金融商品取引業登録を完了させた。法改正により、これまでビットコインFXを提供していた取引所は、第一種金融商品取引業の登録が必要となり、同社は証拠金取引について新規ユーザー登録を停止すると共に申請を進めてきた。今回、登録が完了したことで、新規登録を近日中に再開するとしている。
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