WAONもApple Pay対応開始 ご当地WAONも発行可能に
イオンリテールは10月21日、電子マネーWAONがApple Payに対応したと発表した。専用のWAONアプリのほかApple Payのウォレットから、新規でWAONを発行したり、既存のWAONカードを取り込んだりできる。
イオンリテールは10月21日、電子マネーWAONがApple Payに対応したと発表した。専用のWAONアプリのほかApple Payのウォレットから、新規でWAONを発行したり、既存のWAONカードを取り込んだりできる。
チャージはイオンカードのほか、ウォレットアプリを利用すればJCB、アメリカン・エキスプレス、Mastercardブランドのクレジットカードからチャージできる。nanaco同様、Visaブランドのカードはイオンカードに限られる。Visaの対応については「交渉中」(山元氏)だといい、準備を進めている模様だ。
WAONは8872万枚を発行する電子マネーで、86万3000カ所で利用できる。都内に住んでいる人にはWAONの存在感は薄いが、イオンが買い物の基幹となっている地方では非常に普及している電子マネーだ。特にシニア層の利用が多く、今回のApple Pay対応で、「20〜40代前半の若年層への拡大を進めたい」(山元氏)という。
面白いのは、WAONアプリから「ご当地WAON」の発行も可能になっていることだ。これは、WAONを使って買い物をすると利用額の0.1%分を、イオンが該当の自治体に寄付するというもの。「東北復興支援WAON」など、100種類を超える券種が発行されており、2009年4月から現在までで20億1131万円の寄付を行った。
利用者にとっては、日々の決済を通じて出身地などに寄付ができる。イオン側は、各自治体とつながりを持つことで、コミュニケーションを図るチャネルができるという利点がある。
ご当地WAONはイオンで販売されているが、1枚300円。今回、Apple Pay対応のWAONアプリでは、全国のご当地WAONを無料で発行できるようになっている。イオン店舗の少ない都心に住んでいても、ご当地WAONを通じて被災地や出身地に寄付ができる。電子マネーの新たな付加価値として注目したい。
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