キャッシュレス決済対応の指輪型端末「EVERING」が目指す世界とは? 販売元の津村直樹COOに聞く:3分インタビュー(3/3 ページ)
決済機能を搭載した指輪型端末「EVERING」(エブリング)の特徴や今後の展望について、販売元の津村直樹COOに聞いた。
――日本市場に向けて、ローカライズした点は?
英豪の2カ国同様、17サイズを日本で展開しているが、日本人は手のサイズが小さいため、日本向けの製品だけはリングの太さを細めにしている。ただ、細くする分、アンテナを入れる面積も小さくなるため、技術的な難しさもあった。手が小さい人、指が細い人にはまだまだサイズが大きめだ。そういったユーザーが身に付けているのを忘れるくらいに、今後はもっと薄く、細くし、結婚指輪やアクセサリーのような感覚で身に付けられる端末にしたい。
――展開する上での苦労は?
Visaネットワークとの接続など各種決済事業者とのシステムづくりだ。決済事業主として円滑に決済するためのシステム作りはタフだった。
――日本で販売する中で、今重視していることは?
数を売るつもりは全くなく、端末を使いたい人に使ってもらえたらと思っている。それよりも重視しているのは、決済エラーを起こさないことだ。日本では、金融システムの障害が発生しているが、そうしたことは利用者の期待を裏切ること。障害が起きないよう、日々、エラーを確認するとともに、決済事業者として不正利用がないかも1件1件チェックしている。幸い、今のところエラーは発生していない。
――今後の展望は?
決済機能を維持したまま、できれば2022年にはスマートロックとのセット販売を始めたいと考えている。実現すれば、リングだけで家の鍵を開錠したり、コンビニで買い物ができたりするようになる。これまでは家の鍵と携帯を別々に持って、外出しないといけないケースが多かった。本当に何も持たずに家を施錠し、気軽に買い物できるような世界観を作りたい。
それが実現すれば、オフィスビルに入館するための社員証を、このリングに置き換えることも可能になる。利用拡大に向け、あらゆる認証をリングに集約できるようにしたい。そのためには今後、商品認知度を向上させるためのマーケティングやブランディングにも注力していきたい。
(終わり)
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