760万円突破 最高値更新をけん引したビットコインETFとメタバースの影:専門家のイロメガネ(2/7 ページ)
ビットコインが過熱している。2020年の年末から21年にかけてビットコイン価格が急騰、最近では10月20日に日本円で約760万円(約6万6000ドル)と最高値を更新した。これは米国でビットコインETFが10月19日に上場したことが大きなきっかけだ。
ETFとはなにか?
ビットコインETFの名前に含まれているETFとは「Exchange Traded Funds」のことで、日本語では上場投資信託と呼ぶ。ETFは日経平均株価やダウ平均、株以外にも資産運用で使われるさまざまな指数と連動するように運用される投資信託のことを指す。
ETFは証券口座を開設すれば購入でき、さまざまな資産を株や投資信託と同様、手軽に投資できるのが特徴だ。
ETFの特徴の一つに運用の透明性が高い点が挙げられる。例えば日経平均株価に連動するETFであれば、日経平均株価が上昇するとETFの価格も同様に上昇するためパフォーマンスを容易に把握できる。ETFには他にも多くのメリットが存在する。少額から投資できる点、多数の銘柄に投資するETFでは分散投資がしやすいくリスクヘッジにつながる点などがメリットとなる。
通常の投資信託との違いとして、上場とある通り上場株と同じように取引時間中は売買によって刻一刻と価格が変動する。
なお、ETFの税金と仮想通貨の税金は異なっているのも重要なポイントの1つとなる。ETFの税金は株式と同様となっており、申告分離課税の対象で税率は一律20%となっている。
一方、仮想通貨の税率は雑所得の総合課税となっているため、利益が多ければ多いほど税率が高くなる仕組みになっており、最高税率は55%となっている。ビットコインETFもETFの一種であるため、仮に日本で投資できるようになったとすれば税率は20%となるだろう。
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