自社の組織文化に愛着を持つ経営者は7割、一般社員は?:石橋を叩いて渡る(2/2 ページ)
博報堂のコンサルティングチームは「会社と私の本音調査」を実施した。その結果、経営者、管理職、一般社員では自社の組織文化に対する意識差が大きいことが明らかに。
組織文化の変革意識
次に「自分の会社がこれからのビジネスを進める上で、今の組織文化を変える必要があると思うか」と尋ねたところ、「全面的なリニューアル」を求める声は全体の18.5%という結果になった。層別では経営層(14.1%)、管理職層(17.7%)、一般社員(23.2%)の順で強く、一般社員の4人に1人が組織文化の変革を求めていることが分かった。
また「一部分を改めるバージョンアップが必要」は全体の58.9%で、「全面的なリニューアル」「一部分を改めるバージョンアップが必要」を合わせると、全体の約8割が「変革の必要あり」と考えていることも分かった。なお「今の方向のままで強化」の声は各層で1割強、「今まで通りで変えなくてよい」は5%未満にとどまった。
職場環境をことわざに例えると
最後に現在の職場環境をことわざに例えた場合、「現在の職場環境にあてはまる(現在の職場環境)」「今後そうなって欲しい(理想の職場環境)」のどちらにあてはまるか選んでもらった。
結果、現在の職場環境は「石橋を叩いて渡る」(55.5%)が最も高く、理想の職場環境としては「切磋琢磨」(84.9%)、「好きこそものの上手なれ」(82.6%)、「七転び八起き」(82.6%)がトップ3だった。
現実と理想のギャップ(差分)は「七転び八起き」(現実46.7%、理想82.6%、差分35.9%)、「小さく生んで大きく育てる」(現実44.4%、理想79.9%、差分35.5%)などで大きく、多くの人が今よりもチャレンジしやすい環境を求めている様子がうかがえた。
当調査は2021年2月、全国の100人以上の企業に勤務している1250人の企業勤務者(経営層300人、管理職500人、一般職450人)を対象に、インターネット調査にて実施した。
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