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成果主義・ジョブ型採用のもとで考えるべき、2種の人材ポートフォリオ就労意識観点(2/4 ページ)

HR部門が「スキル観点」の人材ポートフォリオを考えるのは、もはや当然のことです。しかし人材がますます流動化する昨今、さらには成果主義やジョブ型採用が広がる流れの中では、これだけでは不十分です。「就労意識観点」ともいうべき人材ポートフォリオを持つ必要があります。

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各タイプのおおまかなイメージは

〈タイプI〉発展的移転の性向:「ピカソ」型

 「ワーク・ディベロップメント意識」が強く、すなわち、働くことを豊かに見つめる就労観を持ち、仕事を通じて自分を成長させていくことに積極的で、かつ、転職や留学などキャリア形成環境の変化リスクを気にしない人たちです。このタイプは動き回って機会をつくり出し、らせん状に発展的にキャリアを展開させていきます。通称「ピカソ」型。ピカソは生涯、絵を描く環境をどんどん変え、作風をどんどん進化させていった仕事人です。

〈タイプII〉深耕的定住の性向:「耕一さん」型

 「ワーク・ディベロップメント意識」が高く、かつ、環境変化リスクの大きいキャリア選択には慎重という人たちです。このタイプは「耕一さん」の名のとおり、一つの場、一つの職に留まって深く耕していく姿勢になります。化学者の田中耕一さんは、一つを耕していったら、ノーベル化学賞(2002年受賞)にまで行ってしまった人です。

〈タイプIII〉保守的定住の性向:「ゆでガエル」型

 このタイプの人は「ワーク・ディベロップメント意識」が弱く、すなわち、働くことは生計を立てるためといったような割り切った就労観で、かつ、保守的に無難にその場での職を保持する姿勢になります。厳しい表現になりますが、「ゆでガエル」リスクのあるキャリア態度です。

〈タイプIV〉選り好み的流転の性向:「タンポポの種」型

 「ワーク・ディベロップメント意識」が弱く、かつ、転職などのキャリア環境の変化にあまり抵抗を感じない人たちです。仕事の内容よりも、好条件の待遇を常に探し回る態度になります。フワフワと居場所を変える「タンポポの種」状態になりやすいタイプです。

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