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居酒屋で苦戦するワタミが「寿司」に初参入 逆転の一手となるか?:新業態を開発(3/3 ページ)
ワタミは12月9日に、新ブランドとなる寿司と焼き鳥を主力とした「すしの和」1号店を東京都内にオープンする。コロナ禍で苦戦する居酒屋業態を、焼き肉や寿司を提供する店に変えていく。新しい試みは支持されるか。
コロナで苦戦する居酒屋事業
感染拡大前の19年、ワタミの居酒屋業態は「鳥メロ」や「ミライザカ」など450店近くあった。しかし、コロナ禍の影響で、居酒屋業態は時短営業・酒類提供の自粛などを求められ、大きく苦戦することになった。
居酒屋中心の経営から脱するため、現在、ワタミの居酒屋店舗は280店まで減った。一方、新たに開発した「焼肉の和民」などの焼き肉店は32店、持ち帰り主力の「から揚げの天才」は108店まで増えている。同社が寿司業態に参入するのにはこういった背景もある。今後、から揚げや焼き肉といった新業態の開発には一区切りをつけて、各業態の店舗数を増やすことに専念する。
現在、ワタミの外食事業はどうなっているのか。21年11月、駅前を中心に展開する居酒屋業態の売り上げは19年比で55%と大きく苦戦している。一方、郊外を中心にファミリー層を狙った焼き肉の「かみむら牧場」の売り上げは好調だ。居酒屋業態の宴会予約獲得状況は、11月に入って回復してきたが、変異株「オミクロン」の影響で12月は低調だという。今後も、居酒屋業界はコロナに翻弄され続けることが想定される。
新しい寿司業態はウィズコロナ時代に支持されるか。
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