2021年乗って良かったクルマ:池田直渡「週刊モータージャーナル」(5/8 ページ)
年末恒例の乗って良かったクルマだが、2021年の新型車のデビューは、マツダは1台もなし、スバルはBRZがあるけれども、来年のエントリーにしたい。もちろんGR86も同じ。スバルWRX S4は公道で乗っていない。結局は、トヨタのMIRAIとランドクルーザー、アクアとカローラクロスというトヨタ大会になってしまった。どれも数日以上借り出して、1000キロくらいは走ってきた。
別に、一般論として水素の方がベターだといっているわけではなく、政府指針の通り、2030年台半ばから純ガソリンエンジンを本当に禁止するならば、BEVもFCEVもまだまだ課題がある。エネルギー補給に不安を感じたくない人の選択肢は現時点ではハイブリッド(HEV)一択だと思う。
しかし、世の中には旅行前に時刻表と首っ引きでどこで何時にどの電車に乗り換えるかを計画することが楽しいという人もいるので、そういうタイプの人はBEVでもFCEVでも、楽しく旅行できるだろう。筆者はそういうのは面倒臭い。もっと自由に気ままに行き先を選んだり変更したりしたい。
そのあたりは丁寧に説明しておかないといけないが、あくまでも人のタイプによる。筆者のようなタイプは、まだ当分はHEVかICEを選んでいた方がいいと思うが、ある程度の制限を許容できる人ならばBEVもFCEVももう使い物にならない時代ではない。ただし、「もう全く問題がない」というのもウソだ。使い勝手はそこそこ面倒臭い。
ということでMIRAIに関してはクルマの出来はかなり素晴らしく、多くの人にお勧めしたい反面、水素インフラ的にはまだお勧めできない。唯一、自宅周辺で水素充填環境が整っているという幸運な人には大きなアドバンテージであるので検討の余地があるかもしれない。
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