2022年、最も注目すべきは“ビッグボス”新庄! 日ハムにもたらされるすさまじい「経済効果」とは:野球は“オワコン”じゃない(2/5 ページ)
“ビッグボス”新庄さんが日ハム監督に就任した。筆者はプロ野球ビジネスにとっても良い影響があると指摘する。日ハムの地域密着戦略とともに解説する。
プロ野球ビジネスはオワコン?
プロ野球に対して、おじさんがビールを飲みながら見る“古いスポーツ”という印象を持つ人もいると思います。しかし、実際に球場に足を運ぶと、想像以上に子どもたちやZ世代の若者、そして女性ファンが多いことに気付きます。野球がおじさんのものだったのはもう昔の話。今は若者と女性が野球人気を支えているようです。
実際、野球そのものにはどの程度人気があるのでしょうか。世の中のレジャー、スポーツカテゴリーの入場者数や観客動員数と比較してみました。
20年度は入場者50%制限や試合そのものの中止、休館などが響いてレジャー・スポーツ全般は軒並み苦戦しました。しかし、コロナ前の19年までは入場者数や観客動員数は増加傾向にありました。「体感・体験型レジャー」として、ここ数年は人気が高まっていたのです。
特に、音楽などのライブ、テーマパーク、プロ野球は日本のレジャー・スポーツジャンルにおいてトップ3の入場者数を誇っています。また、スポーツジャンルの中ではプロ野球が今も圧倒的に人気だと分かります。
では、プロ野球の入場者数はどのように推移しているのでしょうか。ここ10年間の入場者数を見てみましょう。
実はプロ野球の入場者数(年間主催試合観客動員数)は増え続けていて、19年の年間入場者数は過去最多でした。セ・リーグは1486万7071人、パ・リーグは1166万9891人と両リーグ共に19年が過去最高の入場者数を記録しました。コロナの影響がなければ20年以降もさらに伸びていたはずです。
つまり、プロ野球人気は今が過去最高であるともいえるのです。テレビに関しては、プロ野球中継が地上波では激減しています。巨人戦が全試合、地上波で放映されていた時代から比べると、人気コンテンツではなくなったような印象も受けます。視聴率が低下し、スポンサーもつきにくくなって放映回数も減っていったのですが、逆にリアルの観客動員数は増え続けているわけです。テレビの歌番組が減る一方で、ライブの動員数が増えているのと状況は似ています。
野球のコンテンツとしての魅力がなくなったわけではなく、野球そのものの楽しみ方が変わったということです。音楽ライブやテーマパーク、そして野球などのレジャー・スポーツは、視聴型から体感型へと消費者の関心が移行しているのです。
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