「東京チカラめし」が香港で大当たり! 想定の2倍で売れている理由:週末に「へえ」な話(1/4 ページ)
かつてブームを起こした牛丼チェーン「東京チカラめし」が、香港に進出している。2021年6月に1号店をオープンしたところ、連日行列ができるほどの盛況ぶり。日本での店舗数は激減したのに、なぜ香港でウケているのだろうか。
かつてブームを起こした牛丼チェーン「東京チカラめし」が、ちょっと面白いことになっている。「店舗をたくさん閉鎖したよね。ひょっとして、また増やしているの?」「そーいえば、ECサイトで商品を売っているって聞いたことがあるなあ。爆発的に売れているの?」などと思われたかもしれないが、どちらも違う。
2021年6月、香港に進出したところ、大当たり。連日のように行列ができていて、9月に2号店、12月に3号店をオープンしたところ、こちらも人気を集めているのだ。
「『東京チカラめし』で食べたことがないなあ」「食べたことはあるけれど、ずいぶん前のことなので、どんな味だったのか忘れちゃった」という人もいると思うので、簡単に紹介しよう。運営しているのは、居酒屋チェーン「金の蔵」などを手掛けるSANKO MARKETING FOODS。11年、東京都豊島区に1号店をオープンし、最盛期には132店舗まで拡大した。その最大の要因は「ぐつぐつ」ではなく、「ジュージュー」がウケたからだ。
大手チェーンの牛丼といえば、牛肉を「煮ている」わけだが、東京チカラめしは「焼いた」。当時、焼き牛丼が目新しかったこともあって、急成長したのだ。しかし、である。華々しい出店攻勢の裏で、現場はちょっとした混乱に陥っていた。
人手不足でオペレーションがうまく回らず、サービスが低下。また、牛肉や米の高騰もあって、店舗数は急激に減ってしまったのだ。現在、国内で展開しているのは、新宿西口1号店、新鎌ヶ谷店、大阪日本橋店の3店舗のみ。
ピーク時から130店舗ほど減らしているわけだが、なぜ香港で出店することになったのだろうか。海外事業を担当している津田浩司(執行役員)さんに聞いたところ「以前から東南アジアでの展開を考えていて、今後のことを踏まえて香港でオープンすることにしました」という。
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