最短30秒で洗える「超音波食洗器」が2億7000万円以上の支援! 何がスゴいのか:日本向け製品が誕生(2/5 ページ)
「次世代の超音波食洗器」として、クラウドファンディングサイトで先行販売中の「The Washer Pro」が、2億7000万円以上の支援を集め、反響を呼んでいる。同製品を開発したブランド・デザイン・プラス社の担当者に、特徴などを聞いた。
狭いキッチンでも使えて、最短30秒で洗浄
従来の食洗機は、置き型、あるいはキッチンへのビルトインが一般的だが、ザ・ウォッシャー・プロは、デザインパネルが付いた本体に超音波を発生させる装置が接続された仕様だ。この装置を自宅のシンクや洗い桶にセットし、水をため、食器を並べる。すると、装置に内蔵されたヴァイブレータが1秒に4万回振動し、無数のマイクロバブルが発生。これらが破裂する際に起こる強い衝撃波が、汚れを破壊するという。
洗浄にかかる時間は、例えば、数点のマグカップは約30秒、数点の皿、マグカップ、フォークは約3分、40〜50点のお皿やカップの組み合わせは約10分。一般的な食洗機は洗浄から乾燥まで1〜2時間かかるため、大幅な時短といえるだろう。
基本的な仕組みは超音波式のメガネ洗浄機と同じだが、家庭用のメガネ洗浄機の出力が20〜50ワットに対し、ザ・ウォッシャー・プロは350ワットとパワフルなため、油汚れも落とせるようだ。洗剤を使わなくても一定レベルの汚れは落とせるため、軽い汚れは洗剤なしで、油汚れがひどい場合は洗剤ありを推奨しているとのこと。
電気代は、平均洗浄時間を6分とし、一般公開されている電気代シミュレーションサイトで計算した結果、1回で平均1円という結果に。一般的な据え置き型の食洗機の場合、1回当たりの電気代が20円程度であるため、電気代の節約にもなりそうだ。
キャンプなどのアウトドアでも使用可能で、野菜や海鮮のほか、一般の食洗機では利用できない銀・銅製、金・銀メッキ製、高温に弱いもの、小さくて軽いもの、ワイングラスなど壊れやすいもの、メガネ、換気扇など、幅広く洗浄できる。運転音は電子レンジよりも大きく、洗濯機よりも静かだそう。
おまけ機能として、ウイスキーやワインを20分ほど漬けて熟成させ、まろやかさを引き出したり、缶ビールを5秒漬けて泡をクリーミーにすることも。食器洗いだけでない付加価値が多いのも特徴だ。
関連記事
- カインズに売られた「東急ハンズ」は、なぜライバル「ロフト」と差がついたのか
東急ハンズをこよなく愛する人々の間に激震が走った。ホームセンター大手のカインズが親会社の東急不動産ホールディングスから買収することを発表したからだ。東急ハンズが低迷した背景に何があるのかというと……。 - 「日本のアニメ」は家電や邦画と同じ道を歩んでしまうのか
技術や品質が「下」だとみくびっていた相手に、いつの間にか追い抜かれてしまう。そんな悪夢がやって来るのだろうか。白物家電や邦画が追い抜かれたように、「日本のアニメ産業」も負ける日がやって来て……。 - 5万台突破! 耳が遠くてもテレビが聞こえやすい「ミライスピーカー」の実力
テレビと接続することで音を聞こえやすくする「ミライスピーカー」が、発売から1年8カ月で累計販売台数5万台を突破、順調な売れ行きを見せている。ミライスピーカーを開発・販売するサウンドファンの山地浩社長と取締役の金子一貴氏に、曲面サウンドの革新性とビジネスモデルを聞いた。 - スタバを超える? シンガポール発「Flash Coffee」が人気のワケ
シンガポール生まれのコーヒーチェーン「Flash Coffee(フラッシュコーヒー)」が、表参道に日本1号店をオープンした。2020年1月に創業したばかりだが、アジア7つの国と地域に200店舗以上を展開している。創業者でありCEOのDavid Brunier(デイビット・ブルニエ)氏と、日本事業の責任者である松尾ポスト脩平氏に事業戦略を聞いた。 - えっ、ベッドや机が天井から降りてくるの? 米国の元アップル社員が挑む「住宅革命」
米国のスタートアップが「Bumblebee Spaces(バンブルビー・スペース)」が天井収納の家具ユニットを提供している。ベッドや机などが天井に収納されており、スマートフォンや音声で操作すると、それらが天井から自動で降りてくるのだ。同社の創業メンバーであるSankarshan Murthy (サンカルシャン・ムルティ)氏にビジネス戦略を聞いた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.