「続けられるよう設計している」マネックス証券、クレカ積み立て1.1%に自信:金融ディスラプション(1/2 ページ)
2月25日から新たにクレジットカードを使った投信積立サービスをスタートするマネックス証券。還元率は、キャンペーンを除くと業界最大となる1.1%だ。マネックス証券の山田真一郎プロダクト部長は、1.1%還元の継続性に自信を見せた。
「当社でのさまざまな施策は継続を前提としていて、積み立てを続けられるように設計している」
2月25日から新たにクレジットカードを使った投信積立サービスをスタートするマネックス証券。長期目線で資産形成を考えたときに重要なのが積み立てで、継続的に積み立ててもらえるサービスを目指した、とマネックス証券の山田真一郎プロダクト部長は話した。
還元率は、キャンペーンを除くと業界最大となる1.1%だ。ちょうど、楽天証券が「採算性が合わない」と、9月から還元率の引き下げを発表したタイミング。マネックス証券が、クレカ積み立てで攻めに出る背景には何があったのか。
若年層獲得とアセマネモデル推進
楽天証券が先行したクレカ積み立ては、投信積立設定額の急増以外にも大きな効果をもたらした。その1つが、従来獲得が難しいとされてきた、若年層・女性・初心者層の獲得だ。20代、30代の比率は67%に達し、女性比率も46%、そして初心者層は77%と、裾野に広がった投資人口をうまく取り込むことに成功した。
マネックス証券は、資産額のシニア層に強いが、若年層の獲得においては出遅れた。ここへの対策が1つだ。
「クレカ積立は新規のお客さまにとって投資の入り口としやすい。特に若年層の獲得を目指していて、若い人にもマネックス証券の口座を開設して、もっと認知して、利用してもらいたい」とプロダクト設計を担当したプロダクト部の小堤渉平氏は狙いを話す。
もう1つは、マネックス証券が進めるアセマネモデルのさらなる推進だ。昨今、証券業界では売買手数料無料化の波が押し寄せてきており、売買手数料以外のビジネスモデルの模索が進んでいる。その一つが、預り資産残高に連動して収益が増加するアセットマネジメントモデル(アセマネモデル)だ。
投資信託は預り資産残高に連動して、信託報酬の一部が証券会社にも入ってくる。まさにアセマネモデルの主役となる。「投信の販売は(販売手数料が無料の)ノーロードが基本なので、預り残高を増やしていく。そのためのキーは積み立てだ」(山田氏)
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