ローンチ5日で完売に! 日本発の「スマートリング」が期待されるワケ:5つの指標を表示(4/6 ページ)
スマートリング「SOXAI Ring(ソクサイ リング)」の売れ行きが好調だ。クラファンのマクアケで販売したところ、わずか数日で個人向けの単体商品は完売となり、団体向けの10個セットも3月下旬時点で残り2つのみ。同製品を開発した「SOXAI」に、売れている理由を聞いたところ……。
グローバル企業と連携し、最速で市場進出を狙う
ソクサイは、スイス連邦工科大学、清華大学、東京大学などの研究機関出身の工学博士4人を中心に、21年に創業した。渡邉氏は、スイス連邦工科大学の電磁界研究所にてETHフェロー(博士研究員)として研究に従事した後、Huawei(ファーウェイ)の戦略研究院 R&Dプロジェクトマネージャー職を経てソクサイを立ち上げた。
前職でスマートウォッチの研究開発を行っていた渡邉氏は、既存の腕時計タイプのデバイスでの健康データ取得に限界を感じ、スマートリングの開発を構想。大学時代の友人や前職を通じて出会ったメンバーに声をかけ、ソクサイを立ち上げると、わずか1年ほどで試作品を完成させた。
短期間でカタチにできたのは、国内外のアカデミアやグローバル企業との連携があってこそ。ソクサイは、睡眠計測デバイスを開発するスイス連邦工科大学発のスタートアップ Sleepiz(スリーピズ)、血圧推定技術に強みを持つ韓国の光州科学技術院発のスタートアップ Deepmedi(ディープメディ)らとデータ解析アルゴリズムを共同研究し、ソクサイリングを開発した。試行錯誤の末に確立した光学的に最適なセンサーの設計方法は、現在、特許出願中だ。
「最速での市場投入を目指すため、外部と連携して時間短縮を実現しました。といっても、さまざまなチャレンジをしていて、例えば、製造工場を見つけるのは一苦労でした。これほど多数の機能を搭載したリングをつくれる工場はなかなかなく、新たに製造方法を開発し、交渉を重ねて完成にこぎつけました」(渡邉氏)
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