「ネコですが、立派な社員」 3匹の“役職ネコ”が、会津鉄道に与えたチャンス:かわいいだけじゃない!(1/4 ページ)
2007年1月、和歌山電鐵線貴志駅に、日本の民営鉄道初のネコの駅長として「たま駅長」が誕生したことをきっかけに、全国各地で同様の動きが出ている。会津鉄道の芦ノ牧温泉駅でも、現在は3匹のネコが働いている。ネコが地方の鉄道ビジネスにもたらした変化とは。担当者に話を聞いた。
2007年1月、和歌山電鐵貴志川線貴志駅(和歌山県紀の川市)に、日本の民営鉄道初の猫の駅長として「たま駅長」が誕生。これをきっかけに、全国各地で同様の動きが出ている。会津鉄道・会津線の芦ノ牧温泉駅(福島県会津若松市)でも、「ばす初代ご長寿あっぱれ名誉駅長」(以下、ばす駅長)から始まり、現在は3匹のネコが働いている。ネコ3匹が働く姿はとても人気で、ファンの獲得だけでなく、グッズ化・映画化にまでつながっている。ネコが地方の鉄道ビジネスにもたらした変化とは。広報担当を務める小林洋介さんに話を聞いた。
「ネコではありますが、彼らも立派な社員です」
朝、小林さんとともに出勤してきたのは二代目名誉駅長のらぶ(以下、らぶ駅長)。一緒に働く施設長のぴーち、アテンダントのさくらは血のつながった実の兄妹だ。
ネコたちの勤務時間は午前9時〜午後4時。業務は主に、列車のお見送り、駅構内のパトロール、待合室でのいやし提供の3つだ。ネコたちの目を守るため、写真や動画の撮影は禁止だが、やさしく触ることは可能としている。中でも列車への見送りは、社員が教えたわけではなく、ネコたちが自然と始めたものだという。駅長や社員としての自覚の現れなのかもしれない。
また、彼らの役職名や仕事中に身に着けている帽子や制服などは、全て駅で働く人間の社員と同じもの。小林さんによると、「ネコではありますが、彼らも立派な社員です。一目で会津鉄道の社員だと分かるように、リアリティーにこだわりました」とのことだ。
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